
ア | アンケートはファイリングして、鍵付きロッカーに預ける。鍵は商品開発部長が預かり、商品開発部門のほか、マーケティングや営業部門に対しては、希望があれば参照を許可することとする。 |
イ | アンケートをデジタルとしてPDF化して、全社員が参照できる社内ポータルサイトに掲載する。 |
ウ | アンケートを部署単位でコピーして、回覧する。遠隔の部門にはコピーを社内便で配送する。 | エ | 商品開発、マーケティング、営業部門の関係者を集め、アンケートのコピーを配布する。会議が終了したら、アンケートを回収し、シュレッダーで裁断する。 |

答え:ア
個人情報とは、氏名、住所、性別、生年月日、電話番号、勤務先など個人を識別できる情報や、ほかの情報と組み合わせることで個人を特定できる情報をいいます。【個人情報の例】
- 基本情報:氏名、住所、性別、生年月日、国籍
- 家族情報:親族、婚姻歴、家庭状況、居住地
- 社会情報:職業、学歴、資格、賞罰、成績
- 経済情報:資産、借金、納税
個人情報保護法により、会社は「個人情報」を適切に保護することが定められています。
個人情報は機密性の高いデータであることから、アクセスできる範囲を必要最小化にするのが基本です。今回、アンケートで回収された顧客情報には個人を特定できる情報(名前、性別、年齢など)が含まれていることから、これらの情報を無関係な社員に共有することは、プライバシー保護の観点からも問題があります。
アンケートの実施にあたっては、顧客情報の利用目的を明確に定義し、それを文書化しておくことが必要です。今回の場合は「商品開発のフィードバック」が目的ですので、そのことを事前に伝え、共有はその利用目的に合致した範囲で行うべきでしょう。
また、コピーしたアンケートを回収してシュレッダーで細分化するのは、情報セキュリティ対策として有効です。ただ、ストレートカットのシュレッダーですと、細断屑から情報を読み取られる可能性が高くなってしまう問題があります。クロスカットやマイクロカットタイプのシュレッダーを使用することで、細かく裁断でき、情報の再構成が困難になります。
シュレッダーは情報を切り刻むことで、見えにくくしますが、消去するわけではありません。顧客情報のような機密性の高い情報はできるだけコピーしないように心がけましょう。
個人情報を含む顧客情報は、機密性の高いデータです。アクセスできる範囲を必要最小化にするのが基本です。