1977年、小学校6年生のわたしは休み時間になるとスーパーカー消しゴムで遊んでいました。
ランボルギーニ・イオタやランボルギーニ・ミウラ・・・スーパーカーを型取りした消しゴムは、当時の小学生男子はみんな持っていたと思います。
boxy ボールペン(三菱鉛筆)のノック部分を使って、順番に消しゴムを弾き机から落としたり、机にコースを引いて、消しゴムでレースをする遊びをしました。
あの頃が懐かしく、いまもスーパーカー消しゴムって売っているのかと・・・Amazonを見てみると、コレクター商品として掲載がされ、価格はなんと1万を超えていました!集めていたカー消しをいまも持っていれば・・・。
小学生のわたしは、それほど遠くない未来に、街中に時速200キロを超えるスーパーカーがぴゅーんと走るような時代が来ると思っていました。
あの時代、わたし達は「スピード」に対する狂信的な憧れがありました。
車だけではありません。
東海道・山陽新幹線が博多まで開業したのは1975年ですが、既に関心は時速250キロの新幹線から、時速500キロのリニアモーターカーに移っていました。
ジャンボジェットは就航していましたが、子供向けの科学雑誌で取り上げられるのは、マッハ(超音速)の夢を現実化したコンコルドでした。
船といえばスピード感をもって、海上から陸にあがるホバークラフトを心底からかっこいいと思っていました。
しかし、スピードに対する憧れは、あの頃よりも色あせています。これから20年たっても、世界を走る車が200キロを超えて走ることは無いと思っています。
学生時代の友人が、かってマツダのRX-7(赤)に乗っていたのですが、そのカッコよさはともかく、燃費の悪さに愚痴をこぼしていました。体感的にはリッター3~4キロ程度だと言ってました。
ガソリンをガンガン消費してぴゅんぴゅん飛ばすのは、地球環境にとって最悪です。
地球の資源は有限です。水や空気、そして、石油、石炭などの化石燃料は、有限であることが環境問題に対する取り組みの前提となっています。
地球は最終的には太陽が赤色巨星となり、そこに飲み込まれ焼かれてしまうとされます。そのXデーは、70億年後といわれますが、それまでの間は、生命が生きていくために、限りある資源を有効活用しなければなりません。
1970年代に発生したオイルショックや大気汚染の深刻化は、人々が車に求めるニーズを変化させました。それは、小さくて燃費がよく、環境性能に優れている車です。
スーパーカーは社会のニーズに逆行したブームだったのです。
ところで、漫画家の池沢さとしさんの代表作である「サーキットの狼」を中心にした博物館が茨城県にあるようです。わたしは行ったことがありませんが、近くにいく機会があったら絶対に立ち寄りたいスポットです。