職場は銀座です。楽しみのひとつは銀座のランチスポット巡りです。
銀座でランチというと「お高い」イメージがあります。確かに高いのは事実です。しかし、サラリーマンの給料が上がらないのに、物価ばかりが値上がりするいま、一生懸命、価格の安さを提供している良心的なお店もあります。
たとえば、銀座9丁目にあるこのラーメン屋さん(三吉)は、ラーメン一杯400円です!去年までは300円だったが、物価高による原料高騰の影響は避けられず、400円で提供してます。これでも充分に安いですね。伝統の縮れ卵麺は、B級グルメですが、味は確実に美味しいと思います。
ランチめぐりで銀座をぶらぶらするも、地下鉄が張り巡らされている銀座では電車を見かけることはありません。
しかし、築地との境目にある浜離宮近くにひっそりとさびれた踏切があります。もう踏切の機能は果たしてませんが、銀座に残された唯一の鉄道踏切信号機として保存されてます。
踏切の下には、保存理由が書かれてます。
元この高速道路の下には汐留川が流れ、鉄橋も架かっていました。
汐留駅は、わが国の鉄道開業当時における始発駅の新橋駅でしたが、大正3年(1914年)東京駅が中央駅になると、ここは貨物駅になりました。大震災後、築地に東京中央卸売市場が完成すると、汐留駅と市場間に荷物運送のための線路がしかれ、大きな働きをしたのです。
都民の暮らしの台所を支えてきたこの信号機を、国鉄廃止に当たり捨て去られるのにしのびず、東京都中央卸売市場築地市場、東京都第一建設事務所並びに中央区教育委員会、地元各位の多大な御協力に依り、ここに永久保存されることになりました。
~「昭和62年(1987年)12月(銀座御門通り会)銀座金春通り会」
踏切は人や車が安全に道路を通行できるよう、列車が接近すると、通行人に知らせ、遮断することで、人や車の通行を止める役割があります。
ところで、インターネットは、列車の踏切よりも遥かに複雑に交差した回線です。線路は状況によって行先が変化します。人や車が安全に通行するための暗号化を施すも、ブラックハッカーが攻撃の機会を伺ってます。
電車の扉があいた隙に、予想外に多数の悪意を持った乗客が大量のリクエストを送る、DDoS攻撃を企てるかもしれません。そうすると、電車は機能不全に陥り、先に進むことができなくなります。
複雑なインターネットで、踏切的な役割を果たす機能のひとつにプロキシサーバーがあります。プロキシは英語で「代理」を意味します。インターネットでこの言葉を使う場合、組織内部ネットワークからインターネット接続(Webサーバー)を行う際、高速アクセスや、安全な通信を確保する機能を持ちます。

プロキシサーバーは、ユーザーのリクエストを中継し、不正アクセスによる情報の流出を防ぎます。これは、踏切が安全のために、車や人を一時的に停止させる役割に似てると思います。
通信元から見ると、踏切の役割を果たすプロキシサーバーが唯一のアクセス先です。通信元からのアクセスをプロキシサーバーに集約することで、情報セキュリティポリシーに沿ったアクセス制御を行うことが可能です。
プロキシサーバーにはキャッシュ機能があります。これは、一度アクセスしたWebサイトの情報をプロキシサーバーに保存することで、Webサイトの表示速度を高速化する役目があります。
また、利用者がアクセスしようとしているWebページをフィルタリングできます。
フィルタリング機能により、特定のWebサーバにアクセスさせないようにしたり、特定のキーワードが含まれている場合に閲覧を制限したりします。
たとえば、ほぼすべての企業や組織はアダルトサイトへのアクセスを出来なくしてるでしょう。会社でそんなサイトを社員が覗いてたら、その行為だけでセクハラと受け取られることでしょう。また、アダルトサイトはマルウェアの温床です。アダルトサイトを覗いたことで、企業内のネットワークが感染したら洒落にならない事態ですね。
フィルタリング機能では、URLやページに「アダルト」などのキーワードがあるのをブロックする仕組みを提供します。一方、このやり方は単純すぎます。誤検知のリスクが懸念されます。
だからといって、星の数ほどあるであろう、アダルトサイトをひとつひとつのURLを指定して制御するのは、現実的ではありません。アダルトサイトへのアクセスを拒否する方法は、URLリストを自動更新する「カテゴリベースのフィルタリング」を行うサービスを使うのが一般的です。
また、最近はAIを活用することで、Webページのコンテンツを解析し、学習により「アダルトサイト」を判定する技術も導入されてます。
とはいえ、混沌としたインターネットが、列車の踏切のようにシンプルに制御される日は来なさそうです。