叡智の三猿

〜森羅万象を情報セキュリティで捉える

当サイトは、アフィリエイト広告を使用しています。

SEO対策とユーザーの錯覚

インターネットで調べものがしたいとき、Google(グーグル)を使って調べるのは、多くの人にとっての日常です。

検索エンジンも、いずれは、Chat GPT のような 対話型AI にとって代わられるかもしれませんが、今日明日という状況ではないです。

検索エンジンといえば Google を連想する方が大半だと思います。総務省が公表している「世界における検索エンジンのシェアの推移」を見ると、Googleの強さが際立っていることが分かります。

世界における検索エンジンのシェアの推移

2位以下との開きが余りにも大きいので、Googleを除いてシェアを見るとこうなります。Microsoft Bingが伸ばしていることが分かりますが、Googleとの開きは依然として大きいようです。

世界における検索エンジンのシェアの推移(Googleを除く)

Googleのキーワード検索で上位にくれば、そのサイトは該当するキーワードに於いて、多く閲覧されることになります。特に商用を目的にしたサイトであれば、広告費を払わなくても無料で集客することになるので、サイト運営者の多くの方が SEO対策 によって、検索上位を狙います。

SEO対策は、検索エンジン(Google、Bingなど)で、より高い順位で表示させるための戦略や手法を指します。

以下が一般的なSEO対策の要点です。

  1. キーワードリサーチ:ユーザーがよく検索するキーワードを特定します。
  2. コンテンツの最適化:特定したキーワードをコンテンツに組み込みます。
  3. メタデータの最適化:タイトル、見出しなどのメタデータを最適化し、キーワードを含めます。
  4. サイト表示速度の最適化:サイト表示速度は、利用者の満足度に直結します。
  5. モバイル対応:モバイルユーザを考えたデザインが重要です。
  6. 外部リンクの構築:他のウェブサイトからのリンクを獲得し、サイトへの流入を高めます。
  7. SNS活用:SNSと連携させることで、アクセスを向上させます。
  8. ユーザーエクスペリエンス(UX)の向上:ユーザーが求める情報に簡単にアクセス出来るようにします。

SEO対策を実施する根底にあるのが、Googleが掲げている「10の真実」です。これは、検索エンジンの理念のようなものです。

  1. ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。
  2. 1 つのことをとことん極めてうまくやるのが一番。
  3. 遅いより速いほうがいい。
  4. ウェブ上の民主主義は機能する。
  5. 情報を探したくなるのはパソコンの前にいるときだけではない。
  6. 悪事を働かなくてもお金は稼げる。
  7. 世の中にはまだまだ情報があふれている。
  8. 情報のニーズはすべての国境を越える。
  9. スーツがなくても真剣に仕事はできる。
  10. 「すばらしい」では足りない。

~引用: Google が掲げる 10 の事実 - Google

このブログ(叡智の三猿)は、自分が「書きたいことを書きたいように書いている」ので、特別にSEOを意識したサイトにはなっていません。

もっと、SEOについて考えるべきだと思うのですが、わたし自身の内的なモチベーションが、「書きたいことを書きたいように書いている」ことで保たれています。Googleでの検索順位をことさらに意識すると、内的モチベーションが低下してしまいそうなので、そこはあまり意識しないようにしています。

しかし、それでも検索のキーワードによっては、このサイトが上位に表示されるページもあります。

たとえば、「多要素認証」と「IPアドレス制限」というキーワードを組み合わせると、かなり上位に表示されます。ですので、ウェブサイトに於ける認証と、IPによる接続制限の関係を知りたい人は、このページを比較的見て頂いているんだと思います。これはこれで嬉しいことです。

さて、SEO対策によって、検索エンジンの上位に表示されると、多くのユーザーがサイトを訪問することになります。ただ、情報セキュリティの視点で書くと、検索エンジンの上位に表示されているサイトだからといって、その情報が必ずしも、完全で正確で信頼できるかどうかを保証するものではありません。

検索エンジンは、情報を事前に検閲して、そこに書かれている内容が事実に相違ないかの確認を行い、検閲にひっかかった情報を排除するわけではありません。Googleが掲げる10の真実にもそういう方針は(当たり前ですが)掲げていません。

しかし、ユーザーは検索エンジンの上位にある情報は、そうでないものより、正確で信頼できる情報であるかのような錯覚があります。

その錯覚をついた攻撃が SEOポイズニングです。

SEOポイズニングは、ウイルスなどを仕込んだページに、SEO対策を施すことで、Googleなどの検索エンジンで上位に表示させる行為を指します。そういう悪意を持った検索結果上位にあるWebサイトには、マルウェアだと分からないような表現でマルウェアをダウンロードする機能があったり、不正サイトへのリダイレクトなどの攻撃が仕組まれています。

キーワード検索で訪れたユーザーが検索結果に騙されて、個人情報漏えいにつながる被害に遭う危険があります。