インターネットで調べものがしたいとき、Google(グーグル)を使って調べるのは、多くの人にとっての日常です。
検索エンジンも、いずれは、Chat GPT のような 対話型AI にとって代わられるかもしれませんが、今日明日という状況ではないです。
検索エンジンといえば Google を連想する方が大半だと思います。総務省が公表している「世界における検索エンジンのシェアの推移」を見ると、Googleの強さが際立っていることが分かります。
2位以下との開きが余りにも大きいので、Googleを除いてシェアを見るとこうなります。Microsoft Bingが伸ばしていることが分かりますが、Googleとの開きは依然として大きいようです。
Googleのキーワード検索で上位にくれば、そのサイトは該当するキーワードに於いて、多く閲覧されることになります。特に商用を目的にしたサイトであれば、広告費を払わなくても無料で集客することになるので、サイト運営者の多くの方が SEO対策 によって、検索上位を狙います。
SEO対策は、検索エンジン(Google、Bingなど)で、より高い順位で表示させるための戦略や手法を指します。
以下が一般的なSEO対策の要点です。
- キーワードリサーチ:ユーザーがよく検索するキーワードを特定します。
- コンテンツの最適化:特定したキーワードをコンテンツに組み込みます。
- メタデータの最適化:タイトル、見出しなどのメタデータを最適化し、キーワードを含めます。
- サイト表示速度の最適化:サイト表示速度は、利用者の満足度に直結します。
- モバイル対応:モバイルユーザを考えたデザインが重要です。
- 外部リンクの構築:他のウェブサイトからのリンクを獲得し、サイトへの流入を高めます。
- SNS活用:SNSと連携させることで、アクセスを向上させます。
- ユーザーエクスペリエンス(UX)の向上:ユーザーが求める情報に簡単にアクセス出来るようにします。
SEO対策を実施する根底にあるのが、Googleが掲げている「10の真実」です。これは、検索エンジンの理念のようなものです。
- ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。
- 1 つのことをとことん極めてうまくやるのが一番。
- 遅いより速いほうがいい。
- ウェブ上の民主主義は機能する。
- 情報を探したくなるのはパソコンの前にいるときだけではない。
- 悪事を働かなくてもお金は稼げる。
- 世の中にはまだまだ情報があふれている。
- 情報のニーズはすべての国境を越える。
- スーツがなくても真剣に仕事はできる。
- 「すばらしい」では足りない。
このブログ(叡智の三猿)は、自分が「書きたいことを書きたいように書いている」ので、特別にSEOを意識したサイトにはなっていません。
もっと、SEOについて考えるべきだと思うのですが、わたし自身の内的なモチベーションが、「書きたいことを書きたいように書いている」ことで保たれています。Googleでの検索順位をことさらに意識すると、内的モチベーションが低下してしまいそうなので、そこはあまり意識しないようにしています。
しかし、それでも検索のキーワードによっては、このサイトが上位に表示されるページもあります。
たとえば、「多要素認証」と「IPアドレス制限」というキーワードを組み合わせると、かなり上位に表示されます。ですので、ウェブサイトに於ける認証と、IPによる接続制限の関係を知りたい人は、このページを比較的見て頂いているんだと思います。これはこれで嬉しいことです。
さて、SEO対策によって、検索エンジンの上位に表示されると、多くのユーザーがサイトを訪問することになります。ただ、情報セキュリティの視点で書くと、検索エンジンの上位に表示されているサイトだからといって、その情報が必ずしも、完全で正確で信頼できるかどうかを保証するものではありません。
検索エンジンは、情報を事前に検閲して、そこに書かれている内容が事実に相違ないかの確認を行い、検閲にひっかかった情報を排除するわけではありません。Googleが掲げる10の真実にもそういう方針は(当たり前ですが)掲げていません。
しかし、ユーザーは検索エンジンの上位にある情報は、そうでないものより、正確で信頼できる情報であるかのような錯覚があります。
その錯覚をついた攻撃が SEOポイズニングです。
SEOポイズニングは、ウイルスなどを仕込んだページに、SEO対策を施すことで、Googleなどの検索エンジンで上位に表示させる行為を指します。そういう悪意を持った検索結果上位にあるWebサイトには、マルウェアだと分からないような表現でマルウェアをダウンロードする機能があったり、不正サイトへのリダイレクトなどの攻撃が仕組まれています。
キーワード検索で訪れたユーザーが検索結果に騙されて、個人情報漏えいにつながる被害に遭う危険があります。