会社員になりたての平成のはじめ。朝の京王線は地獄でした。電車は「通勤快速」という名前がついていましたが、快速感はまったくありません。調布から先はいつも徐行運転で、千歳烏山あたりで、ストレスがピークになのを感じていました。
右手でつり革を辛うじてつかみ、身体を斜めに揺らし、狭いスペースで新聞を折りたたんでました。カープが勝った翌日は売店でスポーツ新聞、週に一度は、小林よしのりの「ゴーマニズム宣言」を読むため、SPA!を買ってました。
紙媒体の情報が移動の暇つぶしでした。
あれから、ずいぶんと時がたち、、通勤電車内の混雑は、以前ほどなくなりました。そして、電車のなかで、新聞や雑誌を読む人は、ほとんどいません。皆が、スマホを手にしています。
そして、新型コロナウイルス感染症 (COVID-19)の影響で、通勤も激減しました。
移動に伴うストレスは、この30年で大いに緩和されました。
これからの社会、より快適な移動が出来ればと思います。
移動中の暇つぶしとして、スマホは画期的に有効です。スマホ一台あれば、ニュースサイト、まとめサイトを流し読みできます。FacebookやTwitterなどのSNSや、LINEを使って、コミュニケーションが取れます。ゲームアプリもストレス軽減に役立ちます。
もちろん、電車の乗換案内など、移動を効率よくするための情報収集にもスマホは役立ちます。
ただ、スマホの難点は、手に持って画面に集中するので「歩きスマホ」による事故を招きやすいことです。
東京消防庁の調べでは、「歩きスマホ」による事故で一番多いのが、駅だそうです。全体の25パーセントを占めるようです。一歩間違えば重大事故につながるおそれのある駅ホームから線路上に転落する事故もあります。
スマホはやがてウェアラブルコンピュータに代わると言われます。ウェアラブルコンピュータは、身に着けられるコンピュータのことです。眼鏡、腕時計、イヤホン、帽子、ベルト、ズボン、靴・靴下、指輪など、多種多様な装着品が軽量なコンピュータとなります。ウェアラブルをまとうことで、人は活動をしている間、常時コンピュータと接続します。
スマホのように機器を手で持つ必要はありません。
動作や生体情報をウェアラブルコンピュータは捉え、ヘルスチェックを行います。カメラで捉えた店の画像から、その店の特売情報を眼鏡に表示するなど、実生活に深くコンピュータが関わります。
ウェアラブルデバイスの多くは発展途上です。ただ、徐々に世に出回ってきました。
腕時計ではAppleWatchが有名で身近な人で持っている人も多いのではないでしょうか?時計としての機能はもちろん、毎日の体の動きを記録して、その成果をiPhoneのフィットネスアプリで確認することができます。
イヤホンに於いても同じくAppleのAirPodsがけん引役となっています。耳との吸着性に優れ、外部の音の取込みや遮断が自由自在です。
ウェアラブルコンピュータが普及すると、より便利さが増すでしょう。
ただ、便利さと情報セキュリティはトレードオフにあるのが常です。そこは懸念です。
ネットとウェラブルがつながれば、乗っ取りされる危険があります。ウェアラブルは、その特性から軽量が重視されます。センサーなど必要最小限度の機能しか持たないと思います。セキュリティ対策は、便利さの後についてくるのが、過去の経験から想像つきます。
自分の生体情報を知ってる、身に着けるコンピュータが、サイバー攻撃にあうのは恐ろしいことです。
情報セキュリティの特性として、安全性の確保は、さらに難しく、重要な課題になると思います。
ウェラブルに包まれたわたしたちは、風を感じることができるのでしょうか?