叡智の三猿

〜森羅万象を情報セキュリティで捉える

渋谷ヒカリエで「平間至展 写真のうた」を観てきました

渋谷ヒカリエで開催されている「平間至展 写真のうた」(2023年7月8日~8月23日の開催)を観てきました。

写真家の平間至は、タワーレコードの「NO MUSIC, NO LIFE.」をはじめとした、ポピュラー音楽に携わるアーティストの写真を多く撮影しています。

時間をかけて、いちまいいちまいのアーティストの写真をじっくり見ました。

もちろん、被写体はミュージシャンなのでかっこいいです。しかしかっこいいだけではありません。

平間至の写真を見ると、静止画なのにそこから音楽が飛び出しそうなライブ会場にいる臨場感を覚えました。そして、アーティストがその瞬間で表現したい想いを正確に伝えていると感じました。

入場チケットに写っている忌野清志郎は、このとき、病気療養から立ち直って間もないころです。そのなかでマイクスタンドを持って歌う真似をする姿は、ロックシンガーとしての魂を見事に切り取っています。清志郎がミュージシャンとして表現したい情熱と、平間至が写真家として表現したい情熱が重なった傑作だと思います。

写真展を観ながら「五感」を鍛えることの大切さを改めて感じました。

わたしは、RCサクセションの大ファンです。RCが活躍していた 1980年代、夏の野音と12月の武道館は、毎年観に行きました。あらゆる「五感」を使って、ライブを感じていました。あのとき感じたのと同じ感覚をたったいちまいの静止画から感じることに驚きました。

「五感」を鍛えることの大切さは、同時に「五感」で伝えることの大切さでもあります。

話は音楽から逸れますが、わたしの本業は「システムの運用」です。ITエンジニアを管理する立場なので、配下には実際の運用作業を行うメンバーがいます。

システム運用の仕事は、平時に於いては、ルーティンワークの部分が多く、大抵は定時で終わります。しかし、システム障害が起きると、状況は一変します。システム障害が発生する要因は、運用に於けるオペレーションミスであったり、システムのユーザーが想定外の利用をしたことによるものですが、運用の仕事として何よりも優先するべきは、システムを復旧して、ユーザーが使える状態に戻すことです。

復旧は手順化され、マニュアルも整備しています。

しかし、運用担当者はじっくりとマニュアルを読んで、対応する心の余裕が基本的にありません。担当者はシステムを使えないユーザーのイライラ感を想像し、プレッシャーを抱えています。障害を一刻も早く解消しようとするあまり、担当者は復旧マニュアルをじっくり読みながら一歩一歩手順を踏むより、自らのアタマのなかにインプットされた記憶で対応しようとします。

これは危険な兆候です。

わたしは管理者として、素早い障害対応よりも、正確な復旧を重視します。確かにシステム障害で、ユーザーが使えない状態が続くのは問題です。しかし、そこで運用担当者が思い込みで、復旧対応した場合、さらなる障害に発展する危険があります。

システムには、特権IDという運用者が使うオールマイティなIDがあります。一般的なID管理では、特権IDは「root」や「administrator」として登録されてます。通常のIDでは、システムに格納されている個人情報や機密情報へのアクセスは限定的です。しかし、特権IDであればアクセスし放題です。システムにアクセスした場合、操作に関わるログが記録されるのが普通ですが、特権IDを使うと、ログの痕跡すら消去することも可能です。システムの復旧にあたっては、特権IDを使って対応することになります。特権IDの管理をしっかりしなければ、個人情報・機密情報が漏えいするという最悪のインシデントを発生させかねません。

復旧は特権IDという情報セキュリティリスクの高い ID を使って作業するので、慎重に慎重を重ねることが重要です。

そこで、復旧までの時間に追われ、焦っている運用担当者の心をどのようにしてリラックスさせ、正確な対応を促すかが管理者として重要な使命です。

その為、あえて仕事と関係ない話ーーたとえば、運用担当が推しているアイドルの話をすることがあります。これは担当者の「聴覚」に、理論でなく感情に訴えることで、「平常心をもって、マニュアルに沿った仕事をしよう」と、伝えたいからです。一見、仕事に関係ない話をすることは集中力を阻害する要因になります。しかし、焦っている人間には、効率よく成果を発揮する集中力が、そもそもありません。集中力を持たせるには、平常心に戻すことが前提です。

また、復旧までに相当の時間を要するときは、作業の途中で運用担当者の肩を揉んだりすることがあります。これは担当者の「触覚」に、訴えることで、「時間がかかっても構わないから、安心して、じっくり直していこう」と、伝えたいからです。

なお、テレワークだと、仕事が効率化されるメリットは多々ありますが、「五感」をフル活用して相手とやり取りできないことにもどかしさを感じます。

「五感」を鍛え、「五感」で伝えるチカラは、学習によって向上すると思います。

わたし達は、学校時代から「文系か理系か、或いは体育会系や芸術系か」みたいな、学習する分野の内容によって異なる教育を受けます。しかし「五感」は、学習する分野の内容に依存しません。あらゆる分野に共通する「五感」こそ、常に学習が必要な能力だと思います。

せっかく、ヒカリエに来たので、ランチは7階にある「モダンメキシカン マヤルス」へ・・・。

久しぶりのメキシコ料理に、「味覚」の刺激をうけました!!


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