叡智の三猿

〜森羅万象を情報セキュリティで捉える

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需要喚起

販促活動で需要喚起

2月は消費が低迷する月とされますが、それに手をこまねいているだけでは売上を伸ばすことは出来ません。

緊急事態宣言は延長されましたが、それでも効果的な販売促進を行って消費者の需要を刺激しなくては、競争社会で勝ち組に残れません。

もっともオーソドックスな販促活動が、クーポン券の配布です。「10%OFF」のような割引券や、〇〇を購入したら××が無料になるというような無料券を配ります。

クーポン券の配布は販売員が店頭に立って、通りがかる人に渡す方法もあるし、店舗での購入客に渡す方法もあります。これは、新規顧客に対しても、既存顧客に対しても有効な販促活動です。

基本的にクーポン券には有効期間が記載されています。2月の需要を喚起するのであれば、有効期限を2月に設定すれば購入してくれる可能性が高くなります。

クーポン券に加えてサンプル品を配ればより効果的だと思います。わたしはかってお菓子を作る食品メーカーに勤務していたのですが、ちょっとチャレンジだと思う、新製品のお菓子が販売されることもありました。このような場合、とにかく消費者に「食べてもらう」体験を与えることが必要でした。

サンプル品の提供は特に新規の顧客を獲得するために有効な販促活動だと思います。もちろん、サンプル品の提供は既存顧客にも効果が期待できます。よくスターバックスに行くと、ドリンクを注文した際に少量の新製品を無料で提供してくれることがありますが、そういうイメージです。

既存顧客のリピートを狙う

一般的には新規で顧客を獲得するより、既存の顧客からのリピートを促す方が効果的な販売促進といわれます。それは、次のマーケティング理論に基づいています。

1:5の法則
新規顧客に販売するコストは既存顧客に販売するコストの5倍かかる。

5:25の法則
既存顧客の離脱を5%改善したら、利益率が25%改善される。

既存顧客のリピートを促すため、商品を購入したお客様にスマホアプリをダウンロードして会員登録をしてもらい、そこで会員のQRコードを発行し、ポイントを付与する施策は多くの店舗で行われています。次回のお買い物で付与されたポイントを利用すれば、お得感があります。

ドラッグストアチェーンのように店舗ブランドが違っても同じような商品を扱っている商売であれば「あのチェーン店にいけば、ポイントが貯まるからあっちで買おう!」というような、ポイントによる差別化が出来ます。

ポイントの付与で需要を喚起するには、特定の日付や曜日でポイントを倍増するようなことも行われます。需要が低迷する2月にポイントを増やすような、販促を行うと、既存顧客がリピートしてくれる可能性が高くなります。

QRコードのセキュリティ対策

スマホのアプリに表示されたQRコードを使ったポイント決済は手軽ですが、適切なセキュリティ対策をしなければ、第三者がなりすましをしてポイント決済するなどのリスクがあります。

アプリにログインして会員番号だけで生成されたQRコードは簡単に偽造ができます。攻撃者がターゲットとなる会員のQRコードを生成して、自分のアプリに画像として張り付けるなどの被害が想定されます。

このような攻撃への対策としては、メッセージ認証技術を用いることで改ざんを防ぐことが考えられます。

メッセージ認証は通信で送受信するメッセージが改ざんされていないことを検証することをいいます。検証はMACという認証コードを使って行います。CRYPTREC暗号リストでは、CMACとHMACの認証コードが推奨されています。

図はHMAC値を含むQRコードを使った検証の手順です。
QRコードを生成

  1. サーバーの共通鍵を使って、会員番号、サーバーが生成した乱数、時刻からHMAC-αを計算する。
  2. 会員番号、サーバーが生成した乱数、時刻、HMAC-αの情報を含むQRコードを生成する。

QRコードを検証

  1. サーバーの共通鍵を使って、QRコードの会員番号、乱数、時刻を用いたHMAC-βを計算する。
  2. HMAC-αとHMAC-βが一致することを確認する。
HMACによるQRコードの生成と検証

HMAC-αとHMAC-βは同じ情報をもとにしているので、必ず一致するはずです。これにより通信データが改ざんされていないことを検証します。