叡智の三猿

〜森羅万象を「情報セキュリティ」で捉える

当サイトは、アフィリエイト広告を使用しています。

土方歳三の生誕地で開催されるイベント「ひの新選組まつり」

わたしの実家がある日野市(東京都)は、新選組「鬼の副長」で知られる土方歳三が生まれた場所です。いつの頃からか、町で一体となり新選組をPRしてます。

明日(5/10)から2日間、「ひの新選組まつり」が開催されます。これは、土方歳三の命日(5/11)に合わせ、毎年開催しているイベントです。

「ひの新選組まつり」では、高幡不動に続く参道で新選組隊士パレードが行われます。普段は静かな参道なのですが、明日と明後日は大勢の観光客で賑わうんだろうと思います。

「高幡不動尊」は、土方家の菩提寺(先祖代々のお墓がある寺院)です。境内には「土方歳三の像」が凛としてたってます。土方という苗字は全国では珍しい部類だと思いますが、日野市にはその苗字を持つ人はかなりいて、わたしも複数の土方さんの知人がいます。

像のとなりは、新選組の局長である近藤勇と、土方歳三の顕彰碑である「殉節両雄の碑」があります。ふたりの師弟関係は強力ですね。

幕末の江戸は、将軍を中心の政治を維持しようとする幕府派と、天皇を中心に政治を変えようとする尊王派が争ってました。新撰組は、京都守護職の会津藩主、松平容保の管理下で、京都の治安を守る警察のような役割を担います。近藤勇、土方歳三、沖田総司らが中心メンバーである新選組は、幕府を倒そうと京都で暗躍する長州藩の藩士や尊王派の浪人たちを取り締まってました。

転機は、薩摩藩と長州藩の「薩長同盟」が結ばれたことです。これによって尊王派が優勢になり、幕府は政権を朝廷に返上します(大政奉還)。新選組は窮地に立たされます。「勝てば官軍負ければ賊軍」といいますが、最後まで幕府に忠義を尽くした新選組は、結果的に負けて「賊軍」となります。

高幡不動にある「殉節両雄の碑」は、明治7年に政府が「戊辰戦争の際、逆賊の汚名を着せられ戦死した者の祭祀を許す。」という官報を公布したことで、刻されたものです。

歴史に「もしも」という言葉を挟む意味は無いのかもしれませんが、もしも、薩長同盟が結ばれてなければ、明治維新は起きてなかったかもしれません。

薩摩藩と長州藩は、元々犬猿の仲ですが、坂本龍馬が両藩の間に入り、関係を良好にしようと動きました。 薩摩藩と長州藩は仲が悪くとも、討幕という思惑は一致してました。それが、薩長同盟を締結する経緯となりました。

薩長同盟が実現された経緯として、地政学的な要因もあります。幕府(江戸)と、薩摩(鹿児島)や長州(山口)とはかなりの距離があります。そのことで、倒幕の動きを幕府が十分に把握できなかったことが考えられます。インターネットはもちろん、電話もない時代です。情報伝達手段は飛脚や藩士の移動が中心ですので、遠隔地の動きをリアルタイムで監視することは困難なことは容易に想像がつきます。

インターネットが世界に張り巡らされた現代は、幕末のような地理的な要因によって、情報が入りにくいという状況ではないのかもしれません。

ただ、距離が近くても、日本からみれば、ロシアや北朝鮮は国交が断絶してることから、そこで起きている情報をキャッチするのは出来てないと思います。

IPA(情報処理推進機構)は、2025年の脅威として「地政学的リスクに起因するサイバー攻撃」をランキングにあげてます。

2022年2月に始まったロシアによるウクライナ侵攻をきっかけとして、日本を含む西側諸国はロシアとの交流を中止し、ウクライナへの支援を実施してます。いっぽう、その政策への報復を意図したロシアを支援するハクティビストによるDDoS攻撃が、日本の官公庁や民間企業で多く報告されるようになりました。

距離的に近い国との情報交流がないことが、企業でも情報セキュリティの脅威を感じるようになってます。そもそも信頼関係があると思っている間柄でも、裏切られ、サイバー攻撃は起きえます。それさえもなければ、不安でしかありません。

地政学的なリスクに対する軽減策として、ひとつあるのが、ハニーポットの構築です。ハニーポットは、攻撃者の手口を確認するため、あえて脆弱なシステムをおとりとして用意することで、そこに不正侵入者をおびき寄せる手法です。

ハニーポットの例

たとえば、金融機関が本物と見分けがつかないログインページを脆弱な状態で設置し、攻撃者がマルウェアを仕掛けても、実際の顧客にはアクセスできない仕組みなどです。

武家社会の頃は、権力者や武将などが敵を欺くため、自分とよく似た風貌や服装の身代わりを影武者として仕立てました。ハニーポットは、デジタル時代の影武者のような存在です。

高幡まんじゅうの脇にガチャガチャがあったので、やってみたら、沖田総司のストラップが出ました。