わたしは辛い物が好きです。
きっかけは、浪人時代(1984年)に巡り合った「カラムーチョ(湖池屋)」です。いまでも続くロングセラーですが、この商品こそ、辛い物ブームを巻き起こした画期的なスナック菓子だと思います。
浪人中、わたしの勉強机には常にカラムーチョが置かれました。予備校のテキストを読みながら、深夜まで 細長いスナックをポリポリポリポリ と・・・大いなる肥満に貢献してくれました。
学生時代は神楽坂がランチスポットでした。神楽坂通りには「龍公亭」という中華料理店がありました。ここの「麻婆豆腐」は、本当に絶品でヤミツキになりました。ただ、学生のランチとしては価格が高く、しょっちゅう行くことは出来ません。仲間とは麻雀でいちばんになった人が、ビリから「龍公亭」で次の日に奢られるようなルールを作ったりして、お店にいくきっかけをつくったりしてました。
時代がバブルになると、空前のイタ飯ブームが起きました。辛い物好きのわたしは、ペペロンチーノを好んで注文しました。
ただ、辛いという意味では、イタ飯よりもエスニックに惹かれました。一般的に「バブル期=イタ飯ブーム」のイメージがありますが、同時にエスニック料理もブームでした。
バブルはお金が余っている時代とされますが、現実のサラリーマンの給与が高かったわけではありません。
もしかしたら、大手商社や損保は、高給取りが多かったかもしれません。でも、わたしが勤めていたのはメーカーです。明治時代から続く、伝統企業ですが、ぜんぜん高待遇ではありません。
ですので、イタ飯レストランでランチとかすると、簡単にお金が消えます。
都会に住むバブル期の若者は、「車でセンスのいい街に行って、雰囲気のよいレストランで食事をしなければならない。」という、固定概念に侵されてます。
なにもかもお金がかかる時代です。お金の使い方にメリハリがなければ破産します。
エスニック料理のお店は、センスがよくても、出費は比較的抑えられます。味もいいのですが、リーズナブルなことが大きな魅力です。当時は、代官山のインドレストラン「カフェ・タンドール」や、広尾のタイ料理店「ゴールドリーフ」とかが好きでした。
こんな感じで、青春時代を辛い物を食べて過ごして、それが楽しかった思い出があるので、辛い物をみるといつも食べたくなります。
いま住んでる港北ニュータウンは、子育て世代が多いことから、辛い物であっても、しっかりと辛いのではなく、抑え気味です。子どもが行けないレストランは、この街では敬遠されます。
センター北駅の大型商業施設「ノースポートモール」には、「四川料理 麻哥(マーゴー)」という、文字通り辛い物系のレストランがあります。
このお店は空間が広く大陸系のお店です。大きな買い物袋やベビーカーを連れて入っても、隣の客に迷惑がかかるような心配はありません。そういう意味では、子育て世代に最適なレストランですが、四川料理の辛さが子どもにとって、ネックです。
わたしはこのお店を何度か利用してますが、麻婆豆腐にしてもエビチリにしても担々麺にしても、それほどパンチの効いた辛さは感じません。主要な顧客であるファミリー層を意識すれば、辛さを抑えるのは当然かもしれません。これらの料理はすべて、定食に組み込まれているので、タブレットでオーダーがしやすいのですが、わたしがこのお店で注文するのは、麻哥麺(マーゴー麺)一択です。
店名を料理名につけた、麻哥麺はお店の看板商品ですが、定食メニューにはありません。
そして、痺れるような辛さを覚える料理です。これぞ、まさにわたしが求めたい四川料理の一品です。
辛い物を食べると、脳にアドレナリンという伝達物質が分泌されます。
伝達物質には、興奮系と抑制系があるのですが、アドレナリンはモノアミン系の興奮系の伝達物質です。
興奮性の伝達物質は、脳神経に対してプラス方向の電気的変化をもたらし、気分を高め、脳を活性化してくれます。
午後いちの仕事はとかく眠たくなりがちです。こういうときのデスクワークは思わぬミスをしてしまう可能性があります。
とくにここ数年でパソコンによる事務作業は変化してます。必要とする情報へのアクセスが楽になった分、ミスを引き起こしやすいことが気になります。
以前はどの組織も重要な書類はネットワーク上にあるファイルサーバーに格納していました。その場合、わたしたちはアクセスするべき情報に応じて、ドライブを切り替える必要がありました。ローカルな情報は、Dドライブで作業を行い、ネットワーク上にある情報は、Sドライブにアクセスを切り替えるイメージです。
しかし、クラウドの利用が主流となったいまは、Sharepointに代表されるべく、ネットワークで共有するべき情報をクラウドに格納するのが当たり前になってます。クラウドの場合、ブラウザ経由で情報にアクセスをするのが基本の操作です。でも、それだと、業務効率が落ちてしまいます。
同期処理によって、ローカルPCに対して、情報の同期がはかられます。
同期によりわたしたちは、実際に情報が格納されている場所を意識することなく、常にローカルPCにあるエクスプローラ上で、ファイル操作ができるようになりました。
事務作業は、効率化されましたが、情報セキュリティの脅威は増した気がします。
なぜなら、同期処理の場合、ファイル削除も同期対象となるからです。自分だけが使っているファイルであれば、削除するのは本人の自由です。しかし、クラウドを介して組織で情報を共有している場合、個人による安易なファイル削除は、組織全体の情報の可用性を損ねる可能性があります。
半分ぼ~とした脳で作業すると、重要な情報や、厳密に管理するべき顧客情報を誤って削除してしまうかもしれないと思うのです・・・。
ランチでカプサイシンを接種し、アドレナリンで脳を研ぎ澄まして、気だるい午後の仕事に望みたいと思います。