港北ニュータウンはパン屋さんが多い地域です。わたしの家からでも、徒歩5分圏内に5件は、自家製を売りにしたパン屋さんがあります。ここはパン屋の激戦区だと思います。
そのなかで、世の中のブランドイメージが高いのは、センター北駅近くのヨツバコというテナントビルにある「baguette rabbit(バゲットラビット)」です。ここは名古屋発祥のブランドパン屋さんです。
- バゲットラビットの「製パンレポート」は、本ブログの読者登録を頂いてます「黒猫サンタさんのパン作りブログ」にて、丁寧な記事が掲載されています。
首都圏では自由が丘にあるお店が行列店として知られています。しかし、センター北店はそれほどの混雑はありません。
以前、バゲットラビットのある場所は、「ベッカライ徳多朗」という、ここも「たまプラーザ」では、相当な人気のあるパン屋さんがあったのですが、いつの間にか閉店し、そこを居抜きする形で出店しています。
バゲットラビットは、洗練された大人のパン屋さんという感じがします。お値段もそれなりにします。
センター北駅周辺のパン屋でいちばん、人気があるのは「HIGENO PANYA 北のぱん焼小屋(通称、ひげぱん)」というお店です。ひげぱんは、市営地下鉄の高架下なので、立地条件は悪いのですが、常に行列してます。
ひげぱんのブランドイメージは、バゲットラビットに劣りますが、センター北の店舗同士を食べログで比較すると、ひげぱんの方がバゲットラビットよりランキングが上です。
ひげぱんが人気を集める理由は、下の写真のように子どもが欲しがる商品が充実していることです。この街は、子育てする環境が充実しています。そのため、多くの若いファミリーがいます。日本全体は少子化問題を抱えていますが、この街は例外です。街の消費者の主役はあくまで子どもです。
イートインスペースの壁には、著名人とひげぱんの店主がコラボした写真や雑誌の記事が貼られています。こういう演出は、お店のブランドイメージをあげるのに一役買ってます。 木村屋のような名前だけで通じるパン屋もありますが、個店に於いては店主の顔を売りにするのが効果的だと思います。
パン職人に限らないのですが、職人さんのなかには、職人気質と呼ばれる人がいます。自分の技術に絶対的なプライドを持ち、頑固な性格の持ち主です。モノづくりへの情熱が強いのは、素晴らしいのかもしれませんが、高いプライドが邪魔をして、融通が利かない、排他的な行動をとると商売はうまくいかないと思います。
ひげぱんが成功しているのは、パンが美味しいことはもちろんですが、お客様が来店してくれるために必要なプロデュースをしていることだと思います。
わたし達、IT エンジニアも、自らプロデュースする力が必要です。IT エンジニアの仕事というと、その仕事に携わっていない方は「ずっとコンピュータと向き合っている」イメージを持たれるのですが、実際は違います。そもそも IT を使うのは人(ユーザー)です。コンピュータとだけ格闘だけしても、人が使えるシステムは永遠にできません。
ITエンジニアは、下記にあげるふたつの志向を兼ね備えていることが理想です。
- 新しい技術を自分のものにして手に職をつけたい(エンジニアリング志向)。
- 利用者にいちはやくサービスを提供して効率化を実現させたい(サービス志向)。
エンジニアの多くは、職種の名称通り、エンジニアリング志向に偏りがちです。しかし、わたし達はサービス業です。ですので、サービス志向を意識するべきだと思います。自らの行動を変えることも必要です。
たとえば、社内の事務処理を効率化しようと、業務アプリケーションを開発するとなると、プログラム言語が java であれ、Python であれ、相応の設計や開発の工数がかかります。エンジニアリング志向的には、自らの技術で品質のよいシステムを作りたいと思うでしょう。しかし、事務処理をする人たちは、毎日の無理・無駄な仕事から解放されたいと思っています。利用者にいち早くサービスを提供する発想があれば、ゼロから開発するより、世に出回っている SaaS製品を提供して、たとえ部分的でも利用者にすぐに喜んでもらうでしょう。