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十割そばが食べられるお店(ゆかりな)

「ゆかりな」は、センター北駅の駅ビル(あいたい)の4階にある、お蕎麦屋さんです。

自家製のそば粉を使った手打ちの十割そばがウリのお店です。

十割そばは、つなぎ(小麦粉)を使わずそば粉だけで作ったそばのことです。蕎麦屋さんの多くは、二八そばと呼ばれる二割のつなぎと、八割のそば粉を混ぜてます。駅の立ち食いそばでは、二八が逆さになってる店もあるようです。

小麦粉を水に加えることでグルテンという粘着性のあるたんぱく質が形成されます。これが、グルテンを形成しない蕎麦のつなぎに利用されます。つなぎとして小麦粉を使わない、十割そばを打つのには高度な技術を要すると言われてます。

また、健康志向の強い人は、グルテンフリーを意識するでしょう。グルテンは、蕎麦のつなぎ以外にも小麦粉ですので、多くの食材として使われますが、グルテンを接種することで、倦怠感や頭痛に悩む人もいるようです。

十割そばは、グルテンフリーですので、より健康にいい食べ物ということになります。

そんな「ゆかりな」の食べログでの評価は 3.31 と高くも低くもない評価です。ただ、このお店ーー昼どきはいつも満席で待ち行列が発生してます。センター北駅周辺では数少ない人気店であることは間違いありません。

「ゆかりな」の食べログでの評価がそこまで高くないいちばんの要因は、駅ビルのテナントという風情の無さと、店内が狭く薄暗いことだと思います。

ちなみに、センター北駅から、7分ほど歩いたところの住宅街に「おおつか」という一軒家のお蕎麦屋さんがあります。もし、わたしが蕎麦屋に知人を連れていくなら、多分「おおつか」を選びます。「おおつか」の味は「ゆかりな」と変わらないと思うのですが、一軒家というのは、わたしにとってはお店選びの最重要ポイントだと思うからです。


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十割そばは、数量限定なので、いつでも食べれるわけではありません。お値段は 1,000円 します。写真を見ればわかる通り、量もあまりなく、単なるざるそばと考えると、ちょっと高いかもしれません。それでも「これは、職人さんが心を込めて、十割の手打ちのそばを茹でて、流水で洗い、氷水で締めているんだ」と、考えると 1,000円 の価値は充分あると思います。

わたしは店員さんの言われるがままに、箸の先端にちょこんと、塩をつけ、はじめのひとくちは、そばつゆなしで、麺本来のこしを堪能しようと、目を閉じました。

残念ながらわたしには、十割そばの美味しさをはかるだけの高度な味覚はありません・・・。

十割そばを口にした瞬間、頭のなかをよぎったのはーー

もし、このそばが職人さんによる手打ちでなく、調理ロボットによる自動化の産物だったら、わたしは同じように目を閉じて食べたのだろうか??

という問いです。

その答えは、おそらくというか、、間違いなく、目を閉じて食べようとは思いません。

何故なら調理ロボットは、原料さえ投入すれば、24時間365日、なんの苦労もなく、そばを生産し続けると思うからです。

逆に調理ロボットがこのそばを作ったら、十割といえど量の少なさに不満を持つはずです。駅そばだったら、もっと安く、たくさんすすれたのに、、この量で 1,000円 は高すぎます。職人の手打ちだから、 1,000円 の価値を認めますが、ロボットならば、極限まで価格を下げて欲しいと思います。

或いは、ロボットの導入により、食品そのものを生産するコストは低減されるはずだから、製造過程で生まれた余力を盛り付けの工夫で付加価値をつけて欲しいと考えます。盛り付けがよければ、写真に撮って SNS にアップしたくなります。単にざるの上に蕎麦がのっかているだけでは、なにも映えません。

そう考えると、そもそも自動化は何のためにやるのでしょうか!?

外食産業に於いては、ロボットの導入は配膳がメインです。調理はこれからという感じがします。しかし、いま あらゆる産業で、生産やサービスや事務の自動化が進んでます。

そして自動化の目的はどの会社も同じく、労働力や時間を節約し、生産性を向上させることだと言ってます。

でも、その発想は生産者側にたったものです。

消費者は自動化に対して、まったく異なる期待をしているかもしれません。

わたしが想像する消費者のシナリオに沿って考えると、商品やサービスの自動化の未来はこんな感じです。

  • 自動化が進むと、商品やサービスの価格が原価ぎりぎりまで下げることが期待され、結果的に価格弾力性(下図)の大きなビジネスモデルにいきつくのではないか?
  • 自動化が進むと、商品やサービスそのものの価値が差別化されず、その周辺にあるプラスアルファの価値が要求され、そこに新たな労働コストを発生させるのではないか?
価格弾力性のイメージ