金曜日の夜、久しぶりの雀荘でした。
いつも利用するのは、ココ(高田馬場のOZ)です。この雀荘はリーズナブルなうえ、禁煙&清潔で全体として客層の品がよく、いわゆる健康マージャンを売りにしています。
コロナ以前は毎月のように、ここで会社の同僚とうってましたが、この数年は、麻雀といえばもっぱらオンライン(セガの MJ )でした。
久しぶりの雀荘ですが、結果は残念でした・・・。
オーラスの親で 30,000 ちょいの2位。トップを狙うために、走り過ぎてしまいました。上家に小三元、対々和、ドラ2の倍満をロンされ一気に最下位に没落して終局。思わぬ災いです。
そして帰宅。既に地元駅の終電は過ぎ、最終電車で近場の駅までたどり着き、雨降るなか 1時間近くのタクシー待ちでした。
自分のあがりに集中するあまり、場を読めなかった”もどかしさ”を感じながらも、これから対面麻雀の頻度が増えそうな予感がしてます。
オンライン麻雀と対面麻雀では、うつ側の心理に多少の違いがあります。
端的には、オンラインだと、自分の手づくりばかりに意識が集中し、雑な打ち方をします。もちろん、個人差はあると思いますが、対面に比べオンラインだと、全体を見ようとする配慮に欠けるのは事実だと思います。反面、手づくりが功を奏し、役満のような対面では滅多にでない高得点が、オンラインでは出る可能性が高くなるのも事実だと思います。
ですので、オンラインが好きか、対面が好きかは、人によりけりでしょう。もしかしたら、はじめて麻雀をする人にとっては、オンラインだと勝てるチャンスが対面より高いと思うので、おすすめかもしれません。
ただ、わたしはオンラインより、気心が知れる仲間との対面麻雀の方が楽しいと、今回の雀荘で改めて思いました。
麻雀からの帰り、雨降る中、タクシー待ちをしているとき、あまりに暇なので、対面麻雀とオンライン麻雀の打ち方の違いから、テレワークと出社での仕事に対する思考の違いへと頭のなかが妄想しました。
オンライン麻雀が自分の手づくりに集中するのと同じく、テレワークでは個々人で作業を効率化しようとする思考に走るだろうと思いました。
例として、わたしは仕事の都合上、多数の Excel ファイルを使っているのですが、その多くに VBA が仕込まれています。その VBA の多くがテレワークのなかで作ったものだと気付きました。
VBA(Visual Basic for Applications ) とは、Microsoft Office 製品 で使うプログラム言語です。Office 製品の利用者がVBAを記述して、マクロとして機能を実行することで、面倒な作業を自動化するものです。プログラム言語としては、とっつきやすい方です。
事務作業の自動化というと、RPA(Robotic Process Automation)を連想しますが、マクロは RPA が認知される以前から有名な自動化機能です。Microsoft Office 製品 が、会社のなかでこれほどまでに浸透したのは、自動化の機能が大きく貢献したと思います。
一方でマクロの機能が有名であるがゆえに、添付メールによるマクロウイルス(メリッサなど)による被害も多く発生しています。マクロに潜むマクロウイルスは、情報セキュリティの大きな脅威でもあります。
VBAですが、簡単な機能であれば「マクロの記録」という機能を使えば、ソースコードを記載しなくてもマクロが機能が実装されます。
「マクロの記録」は、Excelの「表示タブ」にあります。
マクロ名を入力してOKボタンを押します。それによって、以降のExcelでの操作は VBA としてマクロに記録されます。今回はサンプルとして、A君、B君、C君の合計点から点数の高い順位に並び替えします。
記録したマクロを実行してみます。
そうすると、このようにA君、B君、C君の合計点から点数の高い順位に並び替えがされました。
今回、サンプルで記録したマクロを見ると、このように VBA のコードが記載されていることが確認できます。下記の画面は通常のExcel画面では見ることが出来ないのですが、「ALT」+「F11」のキーを押すと登場します。
自動生成されたVBAを編集することで、より複雑な作業を自動化できます。
マクロ付きの Excel が増えたのは、テレワークが影響していると感じます。自宅で仕事をすると、出社しているときに比べて、周囲を見る機会が減ります。そのため、自分の作業を効率化することに意識が集中しやすくなります。
個人の作業を工夫して効率化するのは悪いことではありません。つまらない作業を時間の過ぎ行くままにするより、はるかに生産性のある仕事だと思います。
一方で個々の作業を効率化した集大成が、会社全体の業務を効率化することに直結するのでしょうか!?
おそらく、その答えは No! だと思います。
Excel VBA に限って考えると、常に同じ社員が Excel ファイルをメンテナンスし続けるわけではありません。あくまで会社の業務としてやっている以上、社員の異動はありえますし、複数の社員が共通の Excelファイル を更新しながら、作業することもあります。
Excelファイルをメンテナンスしている社員が異動した場合、次の担当者はExcelの表のなかの関数だけでなく、マクロとして記録された VBA まで引き継ぐことになります。表のフォーマットに変更が入ると、VBAの修正を伴います。これはかなり厄介な引継ぎです。引継ぎをして作業をローテーション化することで、業務そのものが回らなくなるリスクがあります。マネジメントの観点から、リスクを回避するには、仕事を属人化した方がいいという判断もありえます。
また、VBA はあくまでMicrosoft Office 製品 でのみ使えるプログラム言語です。ポピュラーな言語のひとつですが、会社全体のソフトウエアとして、生産性の向上を考えるなら、VBA よりも汎用性のある Python にデータの受け渡しをする方がいいという考えもあります。
会社全体を考えた仕事の効率化を考えた際、テレワークによる勤務形態は、必ずしも望ましいとはいえないと思いました。
ただ、もしテレワークを会社が廃止したら、多数の ITエンジニア が離職し、テレワークのある会社に転職するであろうことは容易に想像がつきます。
オンとオフのバランスは想像以上に難しいなと思った、雨降りしきる金曜日の夜でした。