昨日は神宮球場でヤクルト・広島戦を観戦しました。
雨が心配でしたが、思ったほどは大降りにならず、楽しくみれました。
いい試合でしたが、結果は負け・・・。今年の観戦は2回目ですが、2連敗・・・。
いま、絶好調の坂倉と田中を先発で出さないのは、個人的にはいまいちだと思いました。先発で彼らが出てたら勝っていた試合なのではないのだろうか。
一緒に観戦した友人が昨日のゲームで印象に残ったことをLINEで送ってくれました。
- 大瀬良の盗塁+ケガの治療のアナウンス
- 村山塁審の判定がリクエストで二度転覆
- サンタナの本塁打の後は完璧に抑えた大瀬良投手
- 6回表以降のカープの追い上げモード
- 中﨑と栗林の好投
- 代打村上の二塁打+変なタイミングの代走アナウンス
- 塩見の関東ジーワンファンファーレが聞けなかったこと
さて、神宮外苑は改修工事の真っただ中です。そのなかで、外苑にある1000本近い樹木の伐採に対する反対運動が起きてます。わたしも伐採はして欲しくないです。森はそのまま守って欲しいです。神宮なんですから、いわば神木です。それを伐採していいのかと思います。
神宮球場といえば、ヤクルトファンで有名な作家の村上春樹さんがこんな文章を書いてます。
なにはともあれ、世界中のすべて野球場の中で、僕は神宮球場にいるのがいちばん好きだ。一塁側内野席か、あるいは右翼外野席。そこでいろんな音を聞き、いろんな匂いを嗅ぎ、空を見上げるのが好きだ。吹く風を肌に感じ、冷えたビールを飲み、まわりの人々を眺めるのが好きだ。チームが勝ってもいても、負けていても、僕はそこで過ごす時間をこよなく愛する。
もちろん負けるよりは勝っていた方がずっといい。当たり前の話だ。でも試合の勝ち負けによって、時間の価値や重みが違ってくるわけではない。時間はあくまで同じ時間だ。一分は一分であり、一時間は一時間だ。僕らはなんといっても、それを大事に扱わなくてはならない。時間とうまく折り合いをつけ、できるだけ素敵な記憶をあとに残すことーーそれが何より重要になる。~「一人称単数/村上春樹/文春文庫」
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感想(6件)
今年のヤクルトはなかなか成績が上がってきませんが、その前の2年は黄金期でした。ただ、過去から今までを通すと、1990年代の野村監督時代に常勝軍団を築いたほかは、あまり強いチームという印象はありません。
カープも同じ匂いがあります。1980年代、カープは先日他界された北別府投手を軸とした投手王国のチームとして黄金期を築きました。しかし、1990年代以降は万年Bクラスが続きました。そんな弱小カープを支えたのがカープ女子です。カープ女子は、ちょっと頼りないイメージのあるカープを熱烈応援しました。カープ女子に釣られて男子も応援に加わり、いつしかファンの応援するチカラは他球団を圧倒しました。それが、2016年からの3年連続のセ・リーグ制覇につながったと思います。しかし、ここ数年は多数の評論家が最下位に予想する弱いチームに戻りました。
わたしは数えきれないほど、カープ戦を球場で観ていますが、勝ち試合よりも負け試合がはるかに多い印象です。カープファンにとって、負け試合を観戦するのは、普通のことです。
村上春樹さんも書かれているように、負け試合であっても何かしらの楽しみを見出すことが時間の有意義な使い方です。
野球観戦がサッカーと異なるのは、選手の動きが少ないことです。もちろん、野球は激しいスポーツですが、サッカーに比べると、選手の動きはスローです。その分、個々の選手の心理状態が手にとるように分かります。1点差で勝っている9回裏にリリーフに出たピッチャーの心理状態や、バントに失敗した選手の心理状態など・・・野球はスポーツですが、心理と心理の戦いでもあります。
心理と心理の戦いは、情報セキュリティに於ける「ソーシャルエンジニアリング」を連想します。ソーシャルエンジニアリングとは、人間の心理的な隙やミスにつけ込んで、秘密情報を盗むという犯罪的な行為です。
野球には「盗塁」という言葉がありますが、そもそも「盗」という字は「盗作」「強盗」「盗賊」「窃盗」・・と、犯罪をイメージする単語が連なります。そのなかで「盗塁」は、野球のルールに沿った行為です。
盗塁を成功させたランナーのしてやったりの心理と、やられたキャッチャーの残念そうな心理と、プレッシャーを感じるピッチャーの心理と、警戒感を強める野手の心理が見事に重なります。
昨日の試合で大瀬良が盗塁をしたのには、さすがにびっくりしましたが・・・。
犯罪的な行為でも楽しく見せてしまうのが、野球の醍醐味だと思います。応援しているチームがやってもやられても、醍醐味であることに変わりはありません。
情報セキュリティに関係づけて野球を見ると、負け試合であってもストレスが軽減します。
情報セキュリティに於ける「ソーシャルエンジニアリング」の代表として「標的型メール」があります。標的型メールは、ターゲットとする組織から重要な情報を盗むことなどを目的として、組織の担当者が業務に関係するメールだと信じて開封してしまうように巧妙に作り込まれたウイルス付きのメールのことです。
下記はセキュリティ事業を展開するGMOのホームページに掲載された就活生を装った「標的型メール」の事例です。
差出人:情報 太郎 joho-taro@example.com
件名:就職についての問い合わせ
添付:履歴書.zip
本文:
ご担当様
お世話になっております、○○です。
大学卒業後、私は貴社に入社したいと考えております。
採用に関する書類についての質問ですが、こちらのメールアドレスから提出ができますでしょうか。
以上、よろしくお願いいたします。
情報 太郎
joho-taro@example.ac.jp
「引用:GMO:標的型攻撃メールの被害事例より」
一般的に「標的型メール」を見分ける「きほんのき」は、差出人のメールアドレスが信頼できる組織からのものなのか、信頼できないフリーメールを使っているを確認することです。しかし、組織に所属していない就活生の場合、フリーメールを使うのは、ごくごく当たり前のことです。
新卒だけではありません。雇用の流動化を政治と企業が一体化して進めているなか、求職情報を見てフリーメールを使う転職希望の求職者も増えてます。人材が流動化するのは、攻撃者にとって秘密情報を盗む絶好の機会です。
この例では、zip ファイルを添付していることを採用担当者が怪しいと感じるかどうかです。
暗号化されたパスワードつきの zipファイルは、ワクチンソフトによるファイルスキャンでは、解凍まではされないので、ファイルの中身を監視することができません。それを悪用したのが、ウィルスを混入させたファイルを パスワード付き zipによって暗号化して送りつけるという手口です。
採用担当者が zipファイルとして履歴書を送る就活生のメールを見てーー
お!この人材は自らの個人情報をしっかり保護しようとしているな。関心!関心!
と、勘違いしながら、zipを解凍し、中のファイルをクリックしたら、、感染し組織の情報が攻撃者に盗まれます。
それは、組織の敗北です。