今年はプロ野球観戦で、声出し応援が戻りました。
7月のベイスターズ vs カープ戦を含めて、わたしは5回、球場に足を運びました。
カープの最終順位は、2位。
去年の5位から躍進を遂げました。
去年と今年のカープで、大きく変わったのは選手ではなく監督です。
佐々岡監督から新井監督になったことが、5位から2位へ躍進を遂げたこと見るべきだと思います。
わたしは、去年の佐々岡監督の采配について、「最下位にならないため、挑戦より着実な野球を選択した。」と、以前の記事で書きました。
そして、佐々岡監督が着実な野球をしようとしている根拠について、セリーグのなかで多い犠打数と、圧倒的に少ない盗塁数を選びました。
では、新井監督の采配はどうだったのでしょうか!?
これが、結果です。
佐々岡監督の采配とは真逆です。新井監督は、犠打を減らし、積極的な盗塁を選択する采配をしました。
盗塁は失敗したときのダメージが大きい選択です。
でも、新井監督は盗塁に失敗するリスクを許容し、成功したときに一気に得点の機会を得る選択をしました。
下図は成功した盗塁と失敗した盗塁の合計ですが、この結果を見ると、新井監督が積極的に走る野球を選択していたことが一目瞭然です。
リスクを許容する新井監督の采配は、不確実性が高くなります(下図)。結果として、期待値を大きく上回る可能性もあれば、期待に沿えない結果を招く可能性もあります。
ここで、新井監督はしたたかな計算をしたと思います。
そもそも去年のカープの最終順位は5位です。今年の成績が5位か6位にならない限り、去年よりもいい成績をおさめられる成果をもたらします。
これは単純な確率論で、1/3 で去年と同じか、それ以下です。そして、2/3 の可能性で去年よりいい成績です。
新井監督は確率論によって、リスクを軽減しようとする佐々岡監督と真逆の采配をすることで、上位進出の機会を得たんだと思います。
そして、新井監督がもうひとつ持っていたのは「運」です。
ベイスターズとカープは、最後まで2位と3位を争ってました。
結果的にカープは2位になるのですが、これはカープの実力によって2位になったのではありません。既にカープは全試合日程を終えたあと、ベイスターズが最終戦で巨人に負けたことで2位を確保しました。これは明らかな「運」でしょう。
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感想(3件)
運のいい人は、失敗についてくよくよ悩まず、悪い出来事の良い面を見て、そこから学ぶ。そう、彼らは楽観的な説明スタイルを持っている。このことは多くの研究によって裏づけられている。
『幸運を祈って!』という気の利いたタイトルの研究では、おまじないやそれに類する行動(指を交差させて「頑張って(Break a leg)」と言うなど)、お守りなど、幸運を呼び寄せるとされる迷信は、実際にゴルフのスコアや、運動能力、記憶力、回文ゲームなどの能力を上げることが証明された。とはいえこれらは魔法ではなく、人びとに自信を与えることによって、そのパフォーマンスを向上させるのだ(だから友人の幸運を祈ろう。効果はてき面だ)。
~「残酷すぎる成功法則」エリック・バーカー(著)飛鳥新社
新井監督はかなり楽天的にみえます。監督の明るさが選手にも伝わってます。卓越したリーダーシップを発揮していると思います。
それが「運」を引き寄せているんだと思います。
2023年プロ野球ドラフト会議で、新井監督は、即戦力投手として期待されている青山学院大の常廣羽也斗を指名できました。楽天との競合の末、新井監督が交渉権のくじを引き当てました。
運を使い果たさないでください。
もう、来年は「アレ」しかないです!!