叡智の三猿

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アウトレットとSKU

先月、約一年ぶりに南町田(東京都)にあるアウトレットモール(南町田グランベリーパーク)に行きました。

ここは、自宅からいちばん近いアウトレットモールです。旧・グランベリーモールの時代から馴染みがあります。

日本にアウトレットモールが登場した1990 年代の前半は、遠い、アウトレットモール・リズム(埼玉県)に通っていたのですが、今は昔のことです。

あちこちに今はアウトレットモールがあります。首都圏に住む人なら車を30分も走らせれば、どこかしらのアウトレットモールに行けるのではないでしょうか!?

わたしがアウトレットモールに行く目的は、基本的に洋服を買うためではありません。

洋服は気に入ったものがあればラッキー!という程度で、ほとんど期待をしていません。

個人的な感覚ですが、どうもアウトレット店で洋服を見ると、S サイズが多いな~と感じます。

大は小を兼ねるというのでしょうか、、オーソドックスな中肉中背 Mサイズの人間は、ゆったりした服を着たいと思えば、Lサイズを求めることはあります。しかし、Mサイズの人間が、あえてSサイズを買って、ピッチピッチに身を引き締めたいとは考えません。

だから、Sサイズは売れにくい(=在庫になりやすい)のかなと、思います。

アウトレットモールは、オープンな敷地に店舗が点在しているので、歩いて気持ちよく、ストレスと運動不足の解消になります。

歩き疲れたら、モールにある飲食店に入るのも楽しいです。

アウトレットモールに行くことは、買い物より、外遊びとして楽しいイベントです。

下記は、広いガーデンショップに併設されたレストランの FARMER'S KITCHEN の写真です。ここでランチしました。この店は混むことが多いのですが、この日は運よく、窓側の独立席に座ることが出来ました。ガーデンショップだけあって、食事をしながら緑を感じることができる癒しのスポットです。

食後はまたぶらぶらと散歩と買い物をしながら、3時のおやつは おはぎさん(OHAGI3)です。

ここは普通のおはぎとは少し違って、小ぶりでいろいろな味が楽しめるのがいいところです。隣が本屋で、本を見ながら楽しめる空間にもなっています。

ところで、本来のアウトレットというのは、工場で製品を生産した際、通常の使用には悪影響をしないような不具合ーーたとえばアパレルなら、裁断、染色、縫製などでのちょっとしたミスがあると、通常の販売チャネルは、商品を販売することが出来ないので、製造コストを回収する目的で、工場から店舗に出荷されて格安で販売されることをいいます。

わたしの実家(日野市)には、有名ブランドのお菓子工場があるのですが、そこでは工場に隣接した店舗で、定期的に不良品(いちぶが欠けてしまったビスケットなど)を販売するイベントをしていました。いまは、常設店として営業しているようですが、アウトレットとは、そういう工場直送品を指します。

しかし、アウトレットモールに集結する店舗は、工場からの直送ではなく、売れ残った在庫品の処分場所です。

ですので、不良品を見ることは、ほぼありませんが、ワクワクするようなお得感は感じません(所詮は売れ残り品なので・・・)。

アウトレットに並ぶ品々を見ると、商品の素顔を見るような感覚です。

かっては、化粧したり着飾ったりして、お高くとまっていたブランド品が、時の経過により装飾が剥がれ落ち、安っぽい素顔をさらけだしたという印象です。

ブランドがブランドとしてのあるべき品位を保ちたいなら、もっと少量生産にして在庫を残さないことが賢明だと思います。

でも、それは言うに易し、実現は難しいのも事実なのでしょう。

特に季節品の場合は、シーズン(春夏秋冬)前に、SKU単位で在庫をため込み、12週程度の販売期間に売り切ることが望ましいのですが、販売前にSKU単位の正確な需要を予測するのは困難です。

SKUというのは、アパレル用語で、アイテムをカラーとサイズに分けた、商品の最小単位を示します。

下記では、ワイシャツというアイテムをカラーとサイズに分けたSKUを示します。

SKUの単位

アパレルではSKU単位で在庫を適正にコントロールすることが求められます。

しかし、そもそも販売期間が12週と限られているなかで、欠品することなく、需要をピタリと当てるのは神の業でしょう。

その意味で在庫処分の役割を果たすアウトレットは、アパレルメーカーにとって、必要悪?なんだと思います。

アパレルの販売期間とSKU在庫推移

季節に左右されるアパレル品であっても、販売前に在庫をため込むのではなく、当初の在庫は必要最小量としておき、販売実績に応じて、繰り返し生産を行う仕組みづくりが課題なのは、昔も今も変わらないことなんだと思います。