ペルソナの設定
前回のブログでは、男性向け商品であった一眼レフカメラに、ミラーレスという新たな商品を投入するにあたり「宮崎あおい」というペルソナを設定したことで「カメラ女子」を開拓したことを紹介しました。
www.three-wise-monkeys.com
- サービス・商品の典型的なユーザー像のこと。「ペルソナ」は架空のキャラクターですが、あたかも実際にその人物が存在しているかのように、年齢、性別、居住地、職業、役職、年収、趣味、特技、価値観、家族構成、生い立ち、休日の過ごし方など・・・リアリティのある詳細な情報を設定していきます。
市場空間全体のなかから、特定の限定された市場空間を選択し、その空間に集中してマーケティング活動を行うことをターゲット・マーケティングと呼びます。対して、市場空間全体を対象とするマーケティングがマス・マーケティングです。また、個々の顧客に個別に対応するのがワントゥワン・マーケティングです。
ワントゥワン・マーケティングは、MR(医薬情報担当者)の仕事をイメージすると分かりやすいと思います(以前、TBSで放映していたドラマ「私の家政夫ナギサさん」でもMRが紹介されましたね!)。
- 製薬会社における営業です。医師や薬剤師などの医療従事者に、薬や医療機器の品質・有効性・安全性に関する情報を提供することで、治療に最適な処方薬や機器として自社の製品を選んでもらい、売上に繋げていく仕事です。
ペルソナは主にターゲット・マーケティングを実現する入り口となるべく手法といえますが、ワントゥワン・マーケティングを実現する為にも有効な手段だと思います。
ペルソナを描く利点は、マーケティング活動に直接関わらない社員に対しても、自社のサービスや商品のユーザー像をイメージしやすいことだと思います。商品・サービス開発、エンジニア、生産・調達業務に従事している人、物流・倉庫業務に従事している人、経理担当、人事・総務担当・・・・会社のあらゆる職種の人たちが、自社サービス・商品の顧客像をイメージ出来ることが大切です。
ちなみに、わたしはこのブログ(叡智の三猿)を書くにあたって、次のペルソナを設定しました。
ペルソナを設定すると、ブログの方向性が定まります。ブログを開設されている皆さまも、一度自分のブログのペルソナを描いてみると、面白いかもしれませんね。
リード・ジェネレーション
ペルソナはサービス・商品の典型的なユーザー像を描きます。しかし、実際のお客様がペルソナと一致しているかは分かりません。ペルソナと異なるキャラクターが、自分のお客様となる場合もあります。それを確認することはセールスの新たな気づきを与えてくれます。お客様の購買行動をなるべく早く掴むことが大切です。
ですので、見込み客の発見が鍵です。自社のサービスや商品を購入したいのかしたくないのか、欲しいが価格が高いと思っているのか、そもそも興味がないのか・・・。不透明な市場から、自社のサービスや商品を購入したい人を発掘するマーケティング手法をリード・ジェネレーションといいます。
リード・ジェネレーションで、効果を期待出来るのが、Cookie(クッキー)を活用したマーケティング・オートメーションです。
たとえば、商材の展示会に訪問した見込み客であれば、メールアドレスを展示会場で記載して頂き、展示会後にお礼のメールを送ることで、見込み客とCookieを関連づけることができます。それにより、見込み客ごとにウェブ上での行動を記録していくことが可能となります。
見込み客を商談に進めていくためには、お客様のWeb上での行動を察知し、適切なタイミングで適切なフォローをすることです。このフォローの有無によって、見込み客を購入客にするか、逃してしまうかの分水嶺になるでしょう。