叡智の三猿

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もう一度、自分を作り直す

わたしにとっての2022年を言葉で示すとー

「もう一度、自分を作り直す」

という感じでした。

というのは、昨年の終わり自分にとっては大きな病気をして、入院・手術を経験しました。

それまで大きな病気をすることなく、入院の経験もなかったので、インパクトのある出来事でした。

手術の影響から、今年のはじめは、身体が思うように動きませんでした。

近所を散歩してもすぐ息切れし、階段をのぼるのに恐怖を感じました。

手術前は毎日、5000歩~1万歩のウオーキングを日課とし、週末は近所のスポーツジムで500m泳ぐのがルーティンだったので、すべてが出来なくなってしまいました。

いまは日常生活を送るうえで何ら問題ほど、体力は回復していますが、まだ以前と同じような運動ができるほどには戻っていません。

「マズローの欲求5段階説」では「人間は自己実現に向かって絶えず成長する生きものである」と仮定し、人間の欲求を5段階に理論化しています。これは1つ下の欲求が満たされると次の欲求を満たそうとする基本的な心理的行動を表しています。

マズローの欲求5段階説

わたしは常に高次元の欲求を満たすために行動をしているつもりでいるのですが、いざ健康を損ねると、低次元の欲求さえも満たされない状態だと気付きました。

足元であるはずの「健康」がグラグラしているなかで、「もっと成長したい」「もっと自分らしく生きていきたい」と、願っているのです。

幸いだったのは、仕事が完全にテレワークだったことです。

通勤地獄に陥らないので、入院中を除けば、ほぼ自分の仕事に穴をあけることなく、継続できたのは良かったです。

テレワークで社員ストレスを感じるような記事を多く見るし、コミュニケーション不足を懸念する声も聞きます。

しかし、もし通勤となると、「通勤途中で階段への上り下りをしなくて済むのだろうか!?」「満員電車内でずっと立っていられるだろうか!?」という不安が付きまといます。

テレワークのメリット・デメリットはありますが、バリアフリーの観点からテレワークは推進すべき取り組みだと思いました。

もちろん、バリアフリーの観点だけではありません。

いまは、男女問わず、育児をしながら、働く社員が増えてます。保育園から急な呼び出しがあったり、子どもが熱を出してとっさの看病をすることも多々あります。

テレワークは人々の置かれた状況から生まれる不平等を解消する手段です。

「SDGs:10-2. すべての人々の能力強化等の促進」

  • 2030年までに、年齢、性別、障害、人種、民族、出自、宗教、あるいは経済的地位その他の状況に関わりなく、全ての人々の能力強化及び社会的、経済的及び政治的な包含を促進する。

わたしは、入院を経験したことで、健康に不安があっても仕事を継続することは必要だと感じました。

もちろん「仕事を休む」ことも重要な選択肢だと思います。しかし、仕事は工夫してみると楽しいものだと改めて気づきました。

確かに日々のルーティンワークに創造性はありません。しかし、仕事をしていると必ず「課題」が見つかります。課題を抱えた仕事はストレスになりますが、その課題に対して、自分ができる小さな改善をすることで、いまやっている仕事がより効率的になったり、ミスがなくなったりしたら、ストレスから解き放たれます。

ストレスの解放が、一種のカタルシス効果を生みます。

だから、欲求不満を仕事で解消するのもありだと思いました。

高校のとき、保健体育の授業で「適用機制」というのを学んだのを思い出しました。

適用機制とは、欲求不満や葛藤の状態をやわらげ、無意識のうちに心の安定を保とうとする働きです。

【さまざまな適用機制】

  • 補償:自分の不得意な面をほかの面で補おうとする(例:運動は苦手だから音楽をがんばる)。
  • 昇華:おさえられた性的欲求などを学問・スポーツ・芸術などに向ける(例:発散できない性欲を勉強でおぎなう)。
  • 同一化:自分にない名声や権威に自分を近づけることによって、自分を高めようとする(例:好きな歌手の髪型をまねる)。
  • 合理化:もっともらしい理由をつけて自分を正当化する(例:「テストがダメだったのは腹痛だったから」と納得する)。
  • 逃避:苦しくつらい現実から一時的に逃れる(例:宿題やってないから学校を休む)。
  • 抑圧:実現困難な欲求や苦痛な体験などを心のなかにおさえこんで忘れようとする(例:大好きなあの人は付き合っている人がいるから忘れよう)。
  • 退行:耐えがたい事態に直面したとき、子どものようにふるまって自分を守ろうとする(例:「こんな問題解けないよ!」と駄々をこねる)。
  • 攻撃:他人やものを傷つけたり、規則を破ったりして、欲求不満を解消しようとする(例:ストレスを発散するため、近くのモノを蹴とばす)。

「参考:現代高等保健体育(大修館書店)」

わたしが今年、心の安定を保てたのは「適用機制」のおかげかもしれません。