令和にロボコン現る
令和はAIを組み込んだロボットが活躍する社会になるでしょう。もちろん、まだそれは出来てません。
それが出来たらどういうことになるでしょうか?
それをイメージするため、架空の会社(エムズ社)の現状業務と課題を書きます。そこにAIロボットであるエムズ君を登場させ、課題をどう解決するかを考えようと思いました。
そして、エムズ君のイメージはロボコンです。あの人間味に溢れるロボコン、、わたしの世代(昭和40年男)にとって、懐かしいキャラクターです。この主題歌が脳裏に焼きついています。令和にこんな素敵なロボットが身近にいれば、それだけでワクワクしますね。
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エムズ社の概要
エムズ社は年間売上高30億円、従業員は50名です。横須賀に直営店を構えるアメリカンな雑貨を中心とした典型的な中小の小売業です。人気商品はエムズ社のロゴを使ったオリジナルのアクセサリーやアパレル商材です。
(現)品揃え業務
品揃えはエムズ社で一番重要な業務です。人気のロゴを使ったオリジナル商材のほか、アメリカンな商材をどれだけ買い付けするかは、創業者であるオーナー社長の胸三寸(むねさんずん)で決まります。
- 課題:過去の販売実績や、オーナー社長の長年の経験からある程度の売上は予測できます。しかし、流行に敏感なお客様のニーズを完全に把握できているわけではありません。予測が外れると欠品若しくは在庫過多が発生します。オーナー夫人でエムズ社の会計を担うヨーコさんは、期末在庫の残高をもっと減らしたいと考えています。
(現)販売管理業務
販売チャネルは横須賀の直営店のほか、独自構築したECサイトがあります。楽天とヤフー等のサービスにも出店しています。そのほか、隔月でアメリカのトレンドを紹介するカタログを発行しています。そこにエムズ社の商材を掲載しています。カタログを見たお客様からの電話やファックスでの注文に応えます。そのほか、アメリカをテーマにした定期的なイベントへの出店を積極的に行なっています。
- 課題:多数のチャネルを通じて販売の機会を確保しています。ただ、店舗やイベント販売に加えて、ネットやカタログからのオーダー処理とお客様への納期回答の業務が過多となっています。それを限られた販売員が毎日残業しながら対応しています。「働き方改革」が叫ばれるなか、残業の増加が心配されます。販売員のモチベーションが維持できるかをヨーコさんは気にしています。
(現)顧客管理業務
店舗、ネットショップ、カタログ、イベントに来たお客様に対して希望によりポイントカードを配布しています。1000円で1ポイントとして付加し、ポイント高に応じて割引きやオリジナルアクセサリーをプレゼントしています。ポイントカードの発行にあたっては、お客様の名前、住所、電話番号、メールアドレスを記載して頂き、カードを配布したお客様には定期的にキャンペーンの案内をメールやハガキで送付しています。
- 課題:販売チャネルの違いにより、同じお客様に複数のポイントカードを発行しているケースがあります。また、ポイントカードでどれだけの集客効果が分かっていません。お客様へのキャンペーン案内は負荷がかかる仕事ですが、それによりどれだけの方が来店をして、お買い上げを頂いているかがよく分かっていないのです。
エムズ社はERP(統合業務パッケージ)が導入されています。でも、まだ課題が多そうです・・・。
さて、ここに「AIロボット」であるエムズ君が投入されます。エムズ君はエムズ社の課題をどう解決したのでしょうか!?
(新)品揃え業務
エムズ君はオーナー社長の判断を促すための情報を提供しました。今までも過去の販売実績から将来の販売予測は、需要予測システムが提示していました。しかし、エムズ君は過去実績だけではなく、品揃えにより消費者の購買行動にどう影響を与えたかとか、ツイッター等のSNSに投稿されたエムズ社の商品やサービスに対するコメント(テキストデータ)、更には店舗のなかで会話されるお客様の声や表情をも分析して、経営者の視点にたってどのような品揃えをするべきかを社長に提案しました。
最終的に品揃えの判断するのはオーナー社長であることに変わりはありません。しかし、会計担当のヨーコさんは在庫が減る予感がして嬉しさであふれています。
(新)販売管理業務
いままでは販売員が総出で、POSレジの売上取り込み、ショピングサイトからのオーダ情報、カタログからの電話やファックス注文を手分けしながら、販売管理システムに手入力をしてました。しかし、エムズ君はマルチチャネルからの販売データを24時間365日、販売管理システムへの取込みを自動化しました。そして、ネットやカタログからのオーダーに対して、リアルでお客様への納期回答を行うようになりました。
販売員は煩雑な事務処理から解放され、接客に集中できる環境が整いました。これは販売員にとって嬉しいことですが、いままではやらなければならない、どちらかというと受け身で仕事をしていたのが、もっと能動的に動かないと会社で存在感がなくなることにちょっと不安も感じているようです。