叡智の三猿

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ポートスキャン:気になる情報セキュリティ用語

ポートスキャンは、ネットワークコンピュータが持つ複数のポートに対して接続要求と要求に対する応答を確認することで、利用可能なポートを探すことです。

ポートはインターネットで特定のサービスへの通信をさせる入り口です。そのプロセスを識別するコードをポート番号と呼びます。

よく知られるポート番号として以下があります。

ポート番号 プロトコル
20 FTP-data
21 FTP-control
22 SSH
23 TELNET
25 SMTP
50 ESP
53 DNS
80 HTTP
110 POP3
123 NTP
135 RPC
137 NetBIOS
143 IMAP
443 HTTPS
445 SMB
500 IKE

ポートスキャンが行われていると、同じユーザがなんども断続的にアクセスをしてくることになるので、アクセスログを確認する際はアクセス数が異常に多いユーザに注意が必要です。

ポートスキャンによる攻撃の代表的な方法として、TCP SYNスキャン(ステルススキャン)があります。これは対象となるポートに対してTCPコネクション要求のSYNパケット送信します。その応答により次の判定をします。

  • SYN/ACKが応答される:対象ポートが開いているので接続可能。
  • RST/ACKが応答される:対象ポートが閉じているので接続不可。

TCPのコネクションは3ウェイハンドシェイクが使われます。しかし、TCP SYNスキャンでは攻撃を隠蔽するため、SYN/ACKが応答されても、確認応答であるACKをを返さず、RSTを返すことでコネクションを確立しません。

3ウェイハンドシェイク

攻撃者がシステムに侵入するときにポートスキャンを行う目的はどれか。

後処理の段階において,システムログに攻撃の痕跡が残っていないかどうかを調査する。
権限取得の段階において,権限を奪取できそうなアカウントがあるかどうかを調査する。
事前調査の段階において,攻撃できそうなサービスがあるかどうかを調査する。
不正実行の段階において,攻撃者にとって有益な利用者情報があるかどうかを調査する。
~「基本情報技術者・平成30年春期」より





答え:ウ
ポートスキャンは、ネットワークコンピュータが持つ複数のポートに対して接続要求と要求に対する応答を確認することで、利用可能なポートを探すことです。スキャン対象からの応答でOSの種類、稼働しているサービスとそのバージョンなどの情報が得られるため、不正アクセスを行うための下調べや、脆弱性検査などの目的で実施されます。