叡智の三猿

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そんなに頑張らないでいい

目標1327店

子どもの頃、気になっていたCMがありました。ヒグチ薬局の「目標1327店!」と、象に乗った社長が叫ぶCMです。「目標2000店」とか「目標1500店」だったら、イメージがつきますが、1327店という中途半端!?な値が、印象に残りました。目標を1327店にしている理由は分かりませんが、視聴者の印象に残る名作CMかもしれないです。
youtu.be
「目標1327店!」ほどユニークな数値は無いと思いますが、どの会社でも何らかの数値目標を掲げています。

KPIとKGI

会社が事業計画を立案する際、目標を達成する為に必要な数値があります。たとえば、前年の売り上げが2億5千万の会社であれば「今年度の目標は3億」というのは、分かりやすい目標です。この目標数値は、KPI(Key Performance Indicator)といいます。何をKPIに掲げるかは、会社の経営方針、経営戦略に左右されます。

KPIほどメジャーな言葉ではありませんが、KGI(key goal indicator)という言葉もあります。こちらはGOALという単語があることから、想像する通り、KPIよりも長期的視点にたった最終目標を示す数値です。

ヒグチ薬局の「目標1327店!」は、KPIというよりもKGIと呼ぶ方が相応しいかもしれません。
www.ph-higuchi.co.jp

そんなに頑張らないでいい

ところで、わたしはKPIだとかKGIのような会社が数値目標を設定することに対して、少し冷めた目で見ます。普段の仕事で数値目標を意識することは皆無です。

目標への執着心が無いし、それに向かって努力することへのわくわく感もない。

というのが本音です。

会社がたてる数値目標に向かうことは、山頂のない登山をするイメージです。

もし、年商10億円の会社が5年後に20億(倍増)というKGIをたてたら、毎年2億円の売上増というのがKPIです。1年目に12億を達成したら、その年のKPIは達成です。山頂である20億から見るとそれは2合目となります。3年目の売上が15億だとしたら、KPIである16億は未達成です。本来は6合目にいるべきところが5合目で踏みとどまっていることになります。

このとき、会社は山登りの遅れを取り戻すことから、より効果・効率的な営業手段を考えるはずです。

しかし、会社の業務は属人的で、手順も明文化されていません。ほとんどの日本企業がそうだと思います。手作業、紙を使った業務が多く、DX(Digital Transformation/ デジタルトランスフォーメーション)化も進んでません。

そのため、効果・効率的な営業手段を企画しても、結局のところは、個々の社員に対して馬車馬のように働くことが指示されるだけす。

  • つらい
  • きつい
  • しんどい

仕事には大なり小なりとこういう感覚はつきものです。しかし、それは終わりが見えているから、頑張れるものだと思います。社員の頑張りに委ねられた数値目標は達成までのシナリオが見えません。社員は仕事のストレスを積み重ね、身体はこんな危険信号を発信するでしょう。

  • 眠れない。
  • 疲れがとれない。
  • なんか、無気力。
  • 何をしても楽しくない

こんな信号を発信した人へは「そんなに頑張らないでいいんだよ」と、メッセージを送りたいです。

追いかけすぎる事は いけなんだね
この頃ちょっとだけ 悲しくなり始め
君に会えるだけで 幸せなはずさ
自分の事をキライに なっちゃいけないよね


Amazon.co.jp: 午前中に・・・: ミュージック
~「ガンバラナイけどいいでしょう(吉田拓郎)」より

会社の目標に山頂はありません。KGIで設定された数値目標は一応のゴールとされますが、仮にKGIを達成しても、次のKGIが設定されるだけです。本質的に会社は成長し続けることが命題ですので、目標となる山頂はありません。

頑張りすぎるよりも、あるがままに、心ののままに、仕事が出来る方がずっと幸せだと思うのです。