叡智の三猿

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風を掴めば新しい未来がはじまる

ウィンドサーフィンの魅力


学生時代はウィンドサーフィンのサークルに所属し、週末の片瀬西浜がメインのゲレンデでした。因みに現在はウィンドサーフィンという呼称が浸透していますが、当時(1980年代)はボードセイリングと呼んでました。正確にはウインドサーファー艇という初心者から中級者までが使用するロングボードを使ったセーリングをウィンドサーフィンと呼び、それよりも短いボードを使ったセイリングをボードセイリングと呼んでました。

晴れた夏の午前中は弱い海風(オンショア)です。初級者がウインド・アビーム(風に対して直角にセイリングすることです)を試すのに最適な条件です。次第に地表が熱くなる午後は、海風がより強く吹きます。中級者が楽しいと感じるコンディションです。天気が荒れると、陸風(オフショア)となります。風や波に流される恐れがあります。ウインドサーフィンは、風向に対して45 度以上の角度で前を進む走り方は出来ません(これをデッドゾーンと呼びます)。出発点に戻るには、クローズ・ホールドという方法を使って、右左ジグザグに走る技術が必要です。これは、難易度が高く、あまり快適なセイリングではありません。

ウインドクロック

わたしは沖に流され、漁船に助けてもらった記憶があります(確か材木座海岸)。荒天の日はセイリングをあきらめるのが肝心です。

ウインドサーフィンの魅力は風を掴んで、広~い海の上を好きなように走ることです。非日常的で開放的な気分に浸れます。

努力とタイミング

さて、以前のブログで、わたしは会社がたてる数値目標(KPI)に向かうことは、山頂のない登山をするようなイメージがあると書きました。それは考えただけで、苦痛でしかありません。会社という檻のなかから出れない社畜のようです。
www.three-wise-monkeys.com
仕事とはいえ、もっと楽しく出来ないものでしょうか!?そう考えたとき、仕事にウインドサーフィンの感覚を取り入れると、社畜から解放されるのではないかと思います(注:あくまで気分だけです。サラリーマンですので会社の檻から、本当に脱出することは出来ません)。

どういうことかというとー

風を読み、風を掴む

ということです。

たとえば、上司から「あなたは年間売上2,000万を達成しなさい」と、ノルマを指示されても、その言葉では風を読むことは出来ません。

風はいつどこから吹くか分かりません。しかし、もし風を感じたとき、その風を絶好のタイミングでキャッチすることが目標を達成する鍵になると思います。風をうまくつかめば、少ない努力で多くの成果をもたらします。

世の中、努力が大事という、偉人の格言は数多くあります。

  • 努力する人は希望を語り、怠ける人は不満を語る(井上靖)

記憶に新しいオリンピックは「より速く、より高く、より強く」という標語が有名です。これも、努力の重要性を訴える格言です。

努力の重要性は否定しません。しかし、仕事をするうえでいちばん大事なのは、努力よりもタイミングを逃さないことだと思います。

SES営業の経験から

わたしはSES(System Engineering Service)の営業経験があります。わたしは、出回っている案件情報を入手し、むやみにエンジニアを案件元に紹介する仕事はしません。

市場に出回っている案件情報の多くは、本当にエンジニアを必要とする顧客企業から発信された案件ではありません。案件を仲介する業者(人材ブローカー)が入手し、拡散した実態のないデータに過ぎません。そんなデータを頼りに営業活動をしても、成果は見込めません。しかし、SES営業の多くは、案件情報を獲得し、案件に合った人材をマッチングすることに懸命の努力を重ねています。

案件と案件情報

成果にならない努力はしない方がいいと思います。本当の案件は案件情報として加工されるよりも前段階で生まれます。

以下はわたしの経験です。

ある顧客企業の基幹系システムの刷新プロジェクトでは、システムの用途により6つのサブプロジェクトが発足しました。各サブプロジェクトのマネジャは、現場の課長クラスでした。わたしは各サブプロジェクトのマネジャと会話を続けるなかで、案件を見込めるマネジャと、そうでないマネジャを嗅ぎ分けました。一番目をつけたのは、顧客企業では中くらいの重要性と、位置付けられているサブプロジェクトでした。そこのマネジャはとてもいい人なのですが、あまり社内政治が得意ではありませんでした。

わたしはマネジャとの会話を通じて、システムが稼働したあとの保守要員が、見込めないことに対して漠然とした不安を感じていると思いました。マネジャは社内政治が苦手なので、自分の配下にプロパー(顧客企業の社員)をアサインする自信がなさそうに見えました。そこで、わたしはシステムの設計段階で、保守要員の候補として、新卒の未経験者を複数人提案しました。通常、保守要員のアサインはシステムテストフェーズあたりから検討されます。わたしは、そのタイミングを待つより、設計段階であるいまがいいと判断しました。保守要員は新卒の未経験者なので、議事録の作成などの雑務を通じて、社会人としてのマナーも兼ねて、業務に慣れさせる助走期間が必要だと話をしました。マネジャはわたしの提案をありがたいと思ったようです。即座にプロジェクトオーナーにかけあって、未経験者のアサインを認めてくれたのです。

結果的にそのとき、新卒だった未経験エンジニアもいまでは、案件を充分に任されるレベルに成長しました。



風を掴めば、新しい未来がはじまります。

今年もご拝読をいただきありがとうございました。

わたしにとっても、皆さんにとっても来年、さらにいい風が吹くことを祈っています。