叡智の三猿

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IPsec:気になる情報セキュリティ用語

IPsec(IP Security)は、インターネット上の通信を暗号化するためのプロトコルです。IPsecは、IPネットワーク上の通信に対して、セキュリティサービスを提供するために使用されます。

IPsecには、次の2つの主要なプロトコルがあります。

  1. 認証ヘッダ(AH):通信の認証を提供するために使用されます。AHは、IPパケットのヘッダに認証情報を追加し、送信元を認証します。
  2. 暗号化ペイロード(ESP):通信の暗号化を提供するために使用されます。ESPは、IPパケットのペイロードを暗号化し、送信元と受信元の間で安全に転送されます。

ESPプロトコルにはトランスポートモードとトンネルモードがあります(AHプロトコルも同様です)。

  • ESPトランスポートモード:元のIPパケットのTCPヘッダーとデータを暗号化します。元のIPヘッダーをパケット転送用ヘッダーとして使用します。
  • ESPトンネルモード:元のIPパケット全体を暗号化します。トンネル用のIPヘッダーを新たに付与します。
IPsecの通信モード

IPsecは、暗号化や認証を実現するために、対称鍵暗号化や公開鍵暗号化などの暗号化技術を使用します。IPsecは、VPN(Virtual Private Network)やセキュアなリモートアクセスなどの用途で使用されます。

IPsec に関する記述のうち、適切なものはどれか。

IKE は IPsec の鍵交換のためのプロトコルであり、ポート番号 80 が使用される。
かぎ交換プロトコルとして、HMAC-MD5 が使用される。
トンネルモードを使用すると、元のヘッダまで含めて暗号化される。
ホスト A とホスト B との間で IPsec による通信を行う場合、認証や暗号化アルゴリズムを両者で決めるために ESP ヘッダでなく AH ヘッダを使用する。
~「情報セキュリティスペシャリスト ・平成22年春期」より





答え:ウ
トンネルモードは元のIPパケット全体を暗号化します。トンネル用のIPヘッダーを新たに付与します。一方、トランスポートモードは、元のIPパケットのTCPヘッダーとデータを暗号化します。元のIPヘッダーをパケット転送用ヘッダーとして使用します。