Netflixで配信された韓国ドラマ「ドクタースランプ」。いいドラマでした!
パク・ヒョンシクとパク・シネの共演は「相続者たち」以来です。ただ、「相続者たち」では、イ・ミンホとキム・ウビンに比べるとパク・ヒョンシクの印象ははるかに薄いので、わたしのアタマのなかでは、初タッグというイメージです。
パク・ヒョンシクのドラマでいちばん印象に残っているのが、「力の強い女 ト・ボンスン」でした。パク・ボヨンが演じるト・ボンスンを「かわいい~」と、愛おしむパク・ヒョンシクに、妻は身も心もとろけてしまってました。
今回の「ドクタースランプ」は、その演技がパワーアップした感があり、このドラマを通じて日本のパク・ヒョンシクファンは激増したのではないかと思いました。
また、パク・シネは、2022年の出産後の初ドラマのようですが、本当は主婦なのに、このドラマで高校生役を演じてもなんの違和感もありません。イ・ジョンソクと共演した「ピノキオ(2014年)」から10年経過しても、容姿が変わらないのではないでしょうか??
高校時代、勉強のライバル関係にあった、ナム・ハヌル(パク・シネ)とヨ・ジョンウ(パク・ヒョンシク)は、大学を卒業し、個々に医師としてのキャリアを開花させます。
しかし、ジョンウは医療事故、ハヌルはパワハラと過剰勤務によって、心の病を抱えてしまいます。
ジョンウは、ハヌルの家の屋上に偶然住む(←こんな偶然が当たり前のように起きるのが韓国ドラマあるあるですね。)こととなり、再会を果たします。
ふたりは心の病を抱えているのですが、表面上はいたって普通にみえます。
しかし、ジョンウは悪夢に侵されたり、ハヌルは気分の浮き沈みが激しい行動を起こします。
実際は病を抱えても、それが周りからは理解されにくいのが、心の病の特徴なんだろうと思いました。
演出によっては、重苦しい展開になりそうな題材ですが、物語の多くはコメディタッチで描いています。
ジョンウとハヌルの周りにいる人も、基本はいい人が多く、心があったかくなりました。
このドラマでは、医師の心の病を描いてますが、「心の病」はどの職場でも起きてます。
わたしのいるIT業界は、新3K と呼ばれていたのですが、新3Kは、「キツイ、帰れない、給与が安い」が、一般の解釈ですが、Kのうちひとつは「心が病む」の K という説もありました。
営業の仕事、事務の仕事・・・どんな仕事もストレスに満ちています。
心の病は誰もがかかりうる、風邪のようなものだと思います。でも、風邪であればかかったことを本人が認めるのは容易ですが、心の病はそう簡単ではありません。その分、治療が遅れ気味になってしまうのも、課題なんだろうと思いました。
情報セキュリティマネジメントの視点で書くと「心の病」は、インシデントの発生源となりえます。
「心の病」によって、仕事に対する集中力が低下するのは、よくあることです。仕事をしていても、他のことに気をとられ、モチベーションが低下しやすくなります。
そのため、ミスを犯しやすくなり、ミスによっては、顧客情報の漏えいなどの情報セキュリティインシデントにつながります。
ですので、適切な治療やサポートを受けることで、集中力を改善することが大切だと思います。
組織に於ける情報セキュリティは、個人の問題ではありません。
組織として対策を講じることが重要です。
ところが、得てして職場では、インシデントを個人の責任に転化し、組織の問題ではなく、人の問題に矮小化してしまう場面があります。
メールの誤送信は、よくあるインシデントです。でも、インシデントに対して、メールを送信する個人の集中力が欠如していることだけを問題視しても、仕事の品質は絶対に改善しません。
そもそもメールは、誤送信を引き起こすように作られているツールです。
メールを送信する際、あて先にすべての文字を手入力することは少ないと思います。
メールにはオートコンプリートという機能が備わっています。
オートコンプリートは、文字入力を補助する機能の一つです。過去の入力履歴を参照して次の入力内容を予想し、候補を表示してくれます。 電子メールでは、メールアドレスの先頭の部分を入力するだけで自動的に全部の文字列が入力される便利な機能です。
オートコンプリートは、非常に便利な機能ですが、反面「メールアドレスを正しく入力する」意識が薄くなります。そのため、誤ったメールアドレスを選択して誤送信を引き起こしやすいのです。
請求書などのPDF化された機密情報をメールで送るのであれば、パスワードを付与する対策も有効です。
また、クラウドサービスを併用する手もあります。請求書を送る側はクラウドにアップロードしておき、受信側はリンク付きのメールが送られます。受信側はリンクから二段階認証を経て請求書等がダウンロードできる仕組みを導入することで、セキュリティは強化されます。
捉え方によっては、情報セキュリティ対策は「余計な仕事」に思われます。でも、インシデントを引き起こしてしまった後の対応の大変さや、組織に対する信頼感の低下を考えると、ちっとも「余計な仕事」ではありません。
情報セキュリティは個人の資質の問題として終わらせるのではなく、組織としての対策を講じるべきです。