情報セキュリティ
情報の機密性、完全性および可用性を維持すること。
※注記:これに加えて、真正性、責任追跡性、否認防止、信頼性 などの特性も関係する場合がある。
〜ISO/IEC 27000:2018
送信履歴のない言葉
卒業論文を研究室のメンバーで交換し合った。
彼女は僕の発表を「ちゃんと聞いていたよ」と言った。
そして「いちばん、いい発表だったよ」とも言った。
「ウソじゃないよね?」と、僕は笑って応える。
言葉には、送信履歴が残らないからーー
僕は彼女の言葉を信じるしかなかった。

か
か- 発注の際、電子契約で送付されたメールに電子署名がなく、発注者が「送った覚えはない」と主張した。

「否認防止」は、 CIA の要素である「完全性」 と強い関連があります。データの改ざんを阻止する「完全性」は「否認防止」を成立させるための前提条件といえるでしょう。ただ、完全性は「内容が正しいこと」を保証するのに対して、「否認防止」は「誰が行ったかを否定できないこと」を保証する特性です。ですので、データは改ざんされてなくても、そのデータの作成主体が特定できなければ、「否認防止」は成立しません。これは、共有アカウントを使う場合によく起きる事象ですね。