叡智の三猿

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誰もが「名物・焼きそば」を注文する「強み」(梅蘭)

横浜中華街で行列のできる人気店として有名な「梅蘭」は、上海家庭料理のお店です。

ただ、ここに来る客のほとんどが注文するのは、「梅蘭焼きそば」です。カリカリに焼いた中華麺の中に餡を閉じ込める独特の形状が人気の要因です。

「梅蘭」は、わたしの住む地元駅(センター北駅)にも支店があります。そこは、中華街にあるような混雑はありませんが、人気店の看板メニューを手軽に食べられるので、重宝してます。

飲食店に限りませんが、確実なヒット商品があるのはものすごい強みです。横浜中華街に店があること自体、強みですが、それだけでは勝てません。

「萬珍樓」と共に日本最古の中華料理店として知られた「聘珍樓」が2025年5月に破産したことは、衝撃的なニュースでした。横浜中華街にある老舗中の老舗でさえも、勝てなかった要因のひとつは、看板メニューが無いことかもしれません。伝統的な中華料理店は、会社利用などの大箱的なサービスで売上を確保してます。コロナによって「個食」が浸透したいま、宴会頼みのお店は厳しい局面にあるのでしょう。

看板メニューは、経営リスクを軽減し、収益を安定させます。市場で実績のある商品は、消費者ニーズが確保されてます。新たな商品を開発しても、それが成功する確率は非常に低いのは言うまでもありません。プロモーションをする際も「名物料理」としての「焼きそば」を頭につけることで、より効果的な浸透が期待できます。

ひとつの看板メニューを武器にして、クロスセル、アップセルが期待できます。「梅蘭やきそば プラスα 」でセット商品としてエビチリや杏仁豆腐を提供したり、単なる「焼きそば」に、海鮮、牛肉、ふかひれなどを混ぜることで、より高価格な商品として提供ができます。単体商品のブランド力が強いので、関連商品やより高付加価値な商品への誘導も容易なのです。

いっぽう、ヒット商品は強みですが、他社がそれを真似たら「アキレス腱」にもなります。ですので、確実なヒット商品の活用と共に、新規開発のバランスを取る必要があります。ポートフォリオとしては、売上の60から70%を既存のヒット商品で安定化させ、残りの30から40%を新たな商品開発や、市場開拓に振り分けるのが理想とされます。

主に資産運用の世界で「コア・サテライト戦略」という言葉があります。これは「守り」の「コア(中核)資産」と、「攻め」の「サテライト(衛星)資産」を分けて運用する考え方を指します。この戦略を店舗の商品開発でも活用すれば、安定性と成長性の両立が期待できます。

その観点でみると、梅蘭に関しては、やや「梅蘭焼きそば」への依存度が高すぎる気もします。店に置かれたメニュー表には「梅蘭焼きそば」よりも、担々麺などの別商品を目立たせて掲載しているのを見ます。店側はいつの日か「第二の梅蘭焼きそば」を生みたいと、願っているのかもしれません。マクドナルドを例にすると、コアはビッグマック、ポテト、ナゲットなどの定番メニューで、サテライトは、えびバーガーやチキンタツタなどで、7:3くらいの売上構成イメージが、店舗にとっては理想なんだと思います。

「コア・サテライト戦略」は、情報セキュリティ対策でも、有効活用できます。

コア対策で基盤的な防御を確実に構築し、サテライト対策で新しい脅威や特殊なリスクに対応するというアプローチです。

コア対策としては、次のようなことが考えられます。

  • セキュリティファイアウォールの構築
  • アンチウイルスソフトのアップデート
  • IDS/IPSなどの基本的な境界防御
  • 認証システム(多要素認証)
  • データバックアップとリカバリシステム
  • セキュリティ認証制度(ISO27001、プライバシーマーク等)の維持
  • 従業員向けセキュリティ教育

基本、ここまでの対策をすればかなり強固なセキュリティ対策をしている会社と見られます。

いっぽう、サテライト対策として、ゼロトラストや、AIベースの脅威、IoTデバイス専用セキュリティ対策も目を向ける必要があります。

基盤となるコアのセキュリティ体制を維持しながら、刻々とやってくる新たな脅威に対しても、柔軟に対応できる体制の構築が望ましいと思います。

情報システムの開発で、DevOps(デブオプス)という言葉があります。これは、システムの開発(Development)と運用(Operations)のプロセスを統合し、人とプロセスとテクノロジを連携させる企業文化を構築するアプローチを指します。

いまはここにセキュリティの要素を加えた、DevSecOps(デブセックオプス)が提唱されてます。これは、開発(Development)、セキュリティ(Security)、運用(Operations)のプロセスを統合し、開発の初期段階からセキュリティ対策を組み込むアプローチです。従来のDevOpsにセキュリティの観点を加えることで、脆弱性の早期発見と修正、そして、迅速なリリースと安全性の両立を目指します。

DevSecOps(イメージ)

何かと適用できる便利な「コア・サテライト戦略」ですね。


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