６０歳を前にしてよかったと思うひとつは、中学時代の知り合いとグループLINEを通じて、情報交換が出来ていることです。
グループLINEには２０名ちょいのメンバーがいます。積極的に発信する人もいれば、見ているだけの人もいます。オフ会は年に数回行ってます。
LINEは日常的なツールですが、卒業して４５年を経過したいまも、日常の情報交換が出来るのは、実は普通でない気もします。
高校の知り合いや大学の知り合いとも一部で交流はありますが、中学はちょっと違う感覚があります。
というのは、高校や大学は、受験によって似たような学力のなかでのコミニュケーションです。学力のレベルが近いからか、相手の志向性というか命題に対する判断がイメージしやすいのです。もちろん、それでも懐かしさ、会ったときの楽しさはあります。
中学は公立なので、メンバーの学力の範囲は雑多です。中学の頃は、不良ぽかった人もいるし、ちょいとイジメにあってた人もいます。この歳になると、あの頃の尖がった角は、丸くなってますが、根本にある志向性はバラエティーです。
撃鉄がおとされ
俺たちは駆けぬけた
人生という
見えないゴールへ
向かって
"勇次"あの時の
空を忘れちゃいないかい
"勇次"あの時の
エネルギッシュな
お前が欲しい
～「勇次（長渕剛）1985年）」
人生のゴールは見えません。
大学を卒業するまでは、人生はその延長にあるような気もしていたのですが、実際はかなり異なります。
卒業した大学は上場企業への就職率が良いことで、知られてます。自分もそのなかの一員になって、終身雇用、年功序列の生活を送るイメージでいました。
しかし、バブルの崩壊とともに、新卒で入った会社は衰退しました。わたしは子会社に転籍となったり、転職した会社は身売りするなどしてます。わたしは職を転々とする志向は全くないのですが、気がつけば、わたしの歴代の名刺には５つの会社名が存在してます。
終身雇用、年功序列の時代はとっくに過ぎてます。時代は変わり、社会は学校の延長上にはありません。
しかし、学校教育はむかしもいまもほとんど変わってないように思います。
というか、社会の変化にあわせて、妙なカリキュラムを組んでるように感じてます。
最たる例が「グローバル教育」とか「プログラミング教育」の類です。
グローバル教育といいつつも、実態は英語教育です。生きた英語を学ぶことで、グローバル社会に対応しようとする取り組みです。
プログラミング教育は、文字通りです。社会のあらゆる活動において、コンピュータを活用することがあたりまえのいま、子供たちにとってプログラミングを学習して、コンピュータの特性を理解しようとする取り組みです。
別にこれらの教育自体が間違っているわけでないと思います。ただ、実際には、英語が出来なくても、プログラミングが出来なくても、支障のない職業は多数あります。「わたしは翻訳者になりたい」とか、「わたしはプログラマになりたい」という人であれば、当然、これらの教育は必須です。ただ、選択する職業を限定し、あえて時間の限られた学校教育で行う必要性を感じません。
であれば、もっと汎用性のある教育・・・たとえば「投資」についての教育に力を入れる方がはるかに重要だと思います。どんな職業を選択するにしろ、結局のところは、「お金」を増やすことは、人生において必要だと思うからです。
しかし「投資」についてのカリキュラムは、家庭科の一部で取り組みをしてますが、卒業生が「投資」を理解して、社会に出るケースはレアだと思います。
投資詐欺の被害が、社会問題になってます。そもそも学校にて「投資」の教育がされないまま、大人になったことが根本原因とみてます。
投資詐欺は、被害者となる投資家予備軍に対して、利益が出ると信じ込ませて、実際にはお金を騙し取る詐欺を指します。
詐欺師は、現実的ではないほどの高い利益を保証して、被害者を投資に巻き込もうとします。その手段として、著名人が投資に関与しているように装います。しかし、その著名人は「ディープフェイク」です。AI技術により、ディープフェイクな著名人が、本人の音声を模倣し、広告塔として信ぴょう性を高めようとします。それがSNSで拡散されます。
「投資」に対する基本的な理解がなければ、SNSによって拡散された、ディープフェイクな著名人の言葉を信じてしまいそうです。
情報を疑い、冷静な判断をすることなく、詐欺師にお金を払ってしまいます。
「お金」のなかでも仮想通貨は、匿名性が高いことから追跡が難しいという特徴があります。詐欺師は、被害者に仮想通貨ウォレットの設定を指示し、「指定アドレスへ送金してください」と要求します。投資詐欺をする人にとって、仮想通貨は都合のよい決済手段です。
