叡智の三猿

〜森羅万象を「情報セキュリティ」で語る

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燃えて 燃えて 夏泥棒


夏が噂してるわ あなたのことを
ピンボールみたいで 気がおけないの
小麦色に灼けてる おまえのせいさ
風のない都会を 忘れてみないか

瞳には パッションブルー
めぐり逢う その瞬間に
きっと 生まれかわれる
燃えて 燃えて 夏泥棒

夏 夏 ナツ ナツ ココ 夏
愛 愛 アイ アイ 愛ランド
ふたり 夢をかなえてる
夏 夏 ナツ ナツ ココ 夏
愛 愛 アイ アイ 愛ランド
翔んで 夏 シマシタ
~「ふたりの愛ランド(石川優子とチャゲ)1984年」

学生時代、カラオケパブで所属していたサークルの人とデュエットでこの歌を歌った記憶があります。ただ、チャゲの歌声は、石川優子くらいの高さです。いわゆる男女のデュエット曲としての難度が高く、あまりちゃんと歌えず、その時は消化不良を感じました。

この曲は、JALの沖縄キャンペーンソングです。実際の沖縄はココナツのイメージは無いのですが、サビの語感がとてもよく、やはり昭和の名曲だと思います。

一年のなかで、とびきりの高揚感がある「夏」・・・私たちが考える夏は、海の日(7月の第3月曜日)から、クラゲが多く発生する8月中旬くらいまでしょう。

僅か1ヵ月の夏。熱い砂浜を裸足で駆け抜けたら、目の前に広がるのは、まばゆい太陽を跳ね返すようにきらめく海です。波が寄せては返す音とリズムによって、心は解放されます。夏の海はすべての感情を肯定してくれそうな気がします。

わたしも若いときは、一年でいちばん好きな季節は「夏」と自信をもっていえました。

しかし「ふたりの愛ランド」がリリースされた、1980年代と比べて、現代では地球全体の平均気温が約1.0℃も上昇しています。

梅雨時期にも関わらず、先週は真夏のような猛暑が続きました。気温は「夏」そのものですが、「ふたりの愛ランド」で表現される、高揚感は全くありません。ただただ、暑くて、寝苦しい夜が続きます。事務所のキンキンに冷えた冷房と、外の暑さの寒暖差が体力を余分に消耗させます。

真夏になれば、高気圧が重なって猛暑になることは、もちろんあるでしょう。でも、6月の梅雨真っただ中の猛暑というのは、やはり異常です。

この異常気象は、やはり「気候変動(地球温暖化)」の影響があるようです。

チベット高原の気温が上がり、上空のチベット高気圧が強まった。また、熱帯地域の海面水温が高く、暖かい空気が上昇気流で持ち上げられて空気のかさが増し、太平洋高気圧の張り出しにつながった。南北傾斜高気圧は北極の高温化に伴って北に大きく曲がった偏西風の蛇行部分にできたもので、地球温暖化の影響もみられるという。
~毎日新聞(2025/6/21)

今年の3月に文部科学省及び気象庁から発表された「日本の気候変動 —大気と陸・海洋に関する観測・予測評価報告書—」によると、年平均気温(1898~2024年)は、100年当たり1.40℃の割合で上昇してます。

特に大都市(東京など)の平均気温は、ヒートアイランド現象が加わることで全国平均を上回る割合で上昇(都市化率が高いほど気温の上昇率も高い)しているとのことです。


出典:文部科学省及び気象庁「日本の気候変動2025」
文部科学省及び気象庁「日本の気候変動2025」より引用

気候変動は紛れもない事実です。

いっぽう、SNSを見ると、それを「デマ」と主張する意見もよく見ます。こういう意見が、気候変動の問題を「デマ」だと、裏付けする根拠となってます。

  • 地球の気温は昔から自然に変動している。
  • 温暖化といいつつ、寒冷化することもある。
  • CO₂は植物に必要だから、そもそも悪い物質ではない。
  • IPCC(気候変動に関する政府間パネル)は、政治的な思惑で動いてる。

情報セキュリティには、ユニークな用語が多くあります。そのなかのひとつに「デマウイルス」というのがあります。

デマウイルスは、誤った情報がまるでウイルスのように自己増殖し、人から人へと感染していく現象を指す比喩です。主にSNSを通じて拡散されるこの種の情報は、理性より感情に訴えることが多く、「共有したくなる感覚」が拡散力を生みます。

気候変動の問題は、真偽を含め、デマウイルス化しやすいテーマだと思います。

この背景として、地球が温暖化すれば恩恵を受ける人たちが多くいるからだと思います。

たとえば、これまで寒すぎて、農業に適さなかった地域で栽培可能な作物が増えれば、その地域に新たな産業が生まれます。また、電力業界であれば、暑さによって冷房需要が拡大します。エアコンが売れ、断熱関連の資材の需要が高まれば、喜ぶ会社は多いと思います。

いま起きている気候変動は、その速度と規模が過去の自然変動とは異なるというのが、学者の一般的な見解です。

気候変動で恩恵を受ける人たちがいることは事実ですが、長期的には経済全体への損害が、恩恵を上回ることになると思います。

気候変動の問題を訴える人と、それは「デマ」として拡散させる人は思考性が分断してます。コミュニケーションによる一致点を見出すのは難しく、泥仕合はこれからもずっと続きそうです。

結局、それは、この地球規模の問題の抜本的な解決策をうつのを遅らせるんだと思います。