叡智の三猿

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推し活マーケティングと情報セキュリティ

2024年12月27日にタイで開催予定の ASIA ARTIST AWARDS(アジアアーティストアワード:略してAAA)の人気賞の決戦投票がアイドル応援アプリ(idol champ)で行われてます(11月20日まで)。

AAAは、韓国のK-POP部門とドラマを結合させた表彰です。人気賞は、K-POPとドラマの男女別、計4部門で投票が行われてます。各部門の予備投票を経た上位30名が候補です。

idol champで現在の状況を見ると、韓国ドラマについては、男性はピョン・ウソク、女性はキム・ヘユンが2位を圧倒してます。ふたりは、言わずと知れた「ソンジェ背負って走れ」で共演したカップルです。

2位につけているキム・スヒョン&キム・ジウォンは「涙の女王」のコンビです。この作品は始まる前から大きな話題になりました。大物俳優と大物女優の組み合わせだからでしょう。

一方、「ソンジェ背負って走れ」は、当初そこまで話題にはなってませんでした。ピョン・ウソクもキム・ヘユンも、いくつもの作品に出てますが、元々は超人気俳優ではありません。

作品が進むにつれて、じわじわと人気が出てきました。ピョン・ウソクのインスタでのフォロワー数は、去年の今ごろは400万くらい(←これでも相当多いのですが)だったのが、ドラマの影響でいまは 1141万人もいます。

現実離れしたプロポーションの良さが、ピョン・ウソクの魅力です。その魅力を効果的に発揮したのが、「ソンジェ背負って走れ」でキム・ヘユンと共演したことだと思います。

キム・ヘユンは、大ヒットドラマ「スカイ・キャッスル」での、がり勉女子高校生役が強烈なインパクトです。女優としての可愛らしさは当然あるのですが、めちゃくちゃ、美人というわけではありません。等身大の演技派というイメージがあります。

現実離れした容姿を持つピョン・ウソクが、等身大のキム・ヘユンに恋する場面に、多くの視聴者が共感したはずです。

韓国ドラマでは、相性抜群なカップルを「ふたりのケミが最高」と評されます。ケミは英語(chemistry)の略です。俳優と女優が共演することで、化学反応を起こし、魅力がより増大するイメージで使われます。

ふたりのケミの良さという観点で見ると「ソンジェ背負って走れ」は、「愛の不時着」以来の名作かもしれません。「愛の不時着」は、ヒョンビンとソン・イェジンの抜群のケミが社会現象を巻き起こしました。結局、実生活で結婚までしました。

ピョン・ウソクとキム・ヘユンが化学反応で、ファンから圧倒的な共感を呼んだことが、idol champの投票状況から伺うことが出来ます。

わたしは idol champ でCHAMSIM(チャムシム)と呼ばれるポイントを獲得して投票してます。ポイントは購入することも出来ますが、そこまでお金を消費したい気分にはなれません。毎日、動画広告を視聴することで、限定的ですがポイントを獲得してます。

わたしが推すアイドルは、チョン・ウンジ一択です。チョン・ウンジは、女性のK-POP部門と、女優部門の上位30名にノミネートされてます。歌手と女優の両方にノミネートされるのは、かなりすごいことです。他ではIUくらいでしょうか!?

限定的なポイントを歌手としてのウンジに投票するべきか、女優としてのウンジに投票するべきかは迷いどころです。ウンジの場合、明らかに歌手としての力量が勝ってます。アイドルの枠を超えた韓国有数の歌姫と言うべきでしょう。ただ、今年に関しては、新曲をリリースしているわけではありません。

一方、女優としては「Missナイト & Missデイ」で、20代と50代を行き来する役を演じたことで注目されました(50代はイ・ジョンウンが演じた)。

アイドルへの投票は「推し活」の一種です。

「推し活」は、企業にとっても、マーケティングの手段として注目されてます。

推し活マーケティングは、「推し活」をしている消費者をターゲットとして、アイドルとのコラボ商品や、サービスを提供をすることで売上拡大を図る戦略です。人気投票を行うのも、推し活マーケティングの手法に含まれます。人気アイドルは、ファンのコミュニティがあり、SNSのフォロワー数も多数です。ファンによる口コミが自然と起こり、売上拡大が見込めることが最大のメリットでしょう。

一方で企業が「推し活マーケティング」を進めることは、個人情報の漏えいリスクを懸念します。

ファンはSNSやオフラインのコミニュティで、自分の「推し」に関する情報を積極的に投稿します。投稿を重ねることで、自らの情報や知人のプライバシーが、漏えいするかもしれません。悪意を持った人が、入手した個人情報を悪用するかもしれません。また、投稿することで、特定個人がいつ、どんなイベントに、どういう経路を使って、参加するかの情報が他人に伝わりやすくなります。それが思わぬ形で、ストーカーなどの被害に巻き込まれるかもしれません。

押し活マーケティングを進める企業としては、「それは、個人の自己責任で解決するべき問題」というスタンスを取ると思います。

しかし、運営する企業側も、ファンのプライバシーや安全性に配慮した対応を適切に取っていることが大切です。投稿する際の注意事項を呼び掛けているか!?投票アプリでは、パスワードの複雑さや、二段階認証などの基本的なセキュリティ対策が取られているか!?などです。

情報セキュリティ対策を疎かにしたことで、プライバシーの侵害をファンが受けたら、その情報が拡散されるかもしれません。企業のマイナスイメージが拡大します。

会社にとっていちばん重要なのは利益でなく信頼です。適切な情報セキュリティ対策は、会社のみらいを守る鎧(よろい)になるでしょう。