叡智の三猿

〜森羅万象を情報セキュリティで捉える

当サイトは、アフィリエイト広告を使用しています。

オーガニックレストラン(Natural Harmony Coa)

若いときに読んだ本は記憶に残りやすいものです。そのなかには、自分の生き方に影響を与えた本もあります。

大学のときに読んだ、有吉佐和子の「複合汚染」はその一冊です。

農薬を大量に使用する日本の農作物に警鐘をうならす文芸書で、わたしのアタマのなかで「安全」に対する意識を高めてくれた傑作です。

久しぶりにKindle(電子書籍)で再読しました。

この本が出たときの日本(1975年)は公害問題が深刻で、本書でも水俣病が取り上げられています。わたしは相模原の団地に住んでましたが、しょっちゅう光化学スモッグ警報が発令されてました。

ですので、一概にいまの環境状況と比較はできませんが、作品に書かれている本質はあまり変わってないと思います。

複合汚染というのは、二つ以上の毒性物質の相加作用および相乗作用のことである。

分かりやすく言うと、私たちはいま、一日に何百種類の化学物質、つまり農薬や添加物の入った食品を食べ、排気ガスや工場の煙で汚染された空気を吸って生きているのだが、この何百という数は足し算であって、相加作用を示すものである。
~「複合汚染(有吉佐和子/新潮文庫)」

複合汚染改版 (新潮文庫) [ 有吉佐和子 ]

価格:990円
(2024/2/1 20:43時点)
感想(13件)

この作品をきっかけとして、環境や安全といったキーワードに関心を持つようになりました。

農薬や化学肥料を一切使わず、有機栽培のみでつくられた食材を食べる動きが本格的に広まったのは2000年以降だと思います。

食とライフスタイルの関係は深く、2000年のIT革命により何もかもにスピード化、効率化が要求される社会に対するアンチテーゼとして、ゆっくりした暮らしを楽しもうという生活様式に根差したスローフードが日本でも注目されました。

もともと、スローフードは1986年にイタリアにアメリカのファストフードチェーンが進出したことがきっかけに起きたアンチファストフードのムーブメントです。この時代の日本はマクドナルドがサンキューセット(390円)を発売し、対抗するロッテリアはサンパチトリオ(380円)を発売し、ハンバーガー戦争が激化してました。とにかくファスト至上主義だったのです。

ちなみに「サンキューセット」は、1987年の新語・流行語大賞の大衆賞に選ばれました。

そしていまは、SDGsが提唱される世の中です。

オーガニックを意識した食生活やライフスタイルは、やさしくなれる気分に浸れそうです。

無農薬の野菜を支援する行動は、人としてよい生き方をしているように感じます。

地元(センター北/港北ニュータウン)にある自然食のレストラン、Natural Harmony Coa には、環境意識の高そうなママ友の集団とカップルを多くみかけます。このお店は、ビーガン(菜食主義)を意識した「畑のごはん」やココナッツカレーが中心のメニューです。

わたしのおすすめは「畑のごはん」です。野菜といえば、肉や魚の脇に添え物として置いているのが普通ですが、「畑のごはん」はどっしりと、野菜がプレートの真ん中にあります。無農薬の野菜がこんなにも甘くて美味しいことに驚きます。また、味噌汁は店舗オリジナルの米味噌を使い、とてもコクがあります。おかわりしたくなる美味しさです。


関連ランキング:洋食・欧風料理(その他) | センター北駅センター南駅

中核となるオーガニックレストラン以外にも、ナチュラルハーモニーは、自然の食材や衣類、雑貨が取り揃えられ、見てるだけでも癒されます。

ただ、お値段はそれなりにします。有機で育てるのは手間がかかるので仕方ないです。なにもかもをここで揃えるのは、家計的に無理です。

テレワークが常態化し、手っ取り早くコンビニ弁当を買ってしまいがちです。ただ、長時間保存ができるようなものはあまり口にしない方が賢明だと思います。