叡智の三猿

〜森羅万象を情報セキュリティで捉える

VUCA(ブーカ)の時代

誰もが自由に情報発信ができる反面、誹謗中傷に溢れたSNSTwitterを買収したのは世界一の大富豪であるイーロン・マスク氏です。マスク氏がTwitterを買収する狙いは分かりません。Twitterほど国際社会で影響を及ぼすSNSは存在しないので、今後の成り行きに注目したいです。

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イーロン・マスク氏は自動運転で有名なテスラのオーナーでもあります。自動運転は法的な問題、技術的な問題がまだまだあります。でも、遠くない未来、「自動運転化」は現実になるでしょう。

車が自動運転になれば、タクシードライバーはもう不要な職業でしょうか。完全な自動運転になるまでは、AIの補助的な作業としてタクシードライバーは当然必要です。でも、その後はどうでしょうか・・・もしかしたら、自動運転だけでは実現できない乗客へのホスピタリティの側面をタクシードライバーは担うかもしれません。ただ、利用者はタクシー代にドライバーの人件費を含めない安さを求めるかもしれません。

タクシードライバーだけではありません。AIの発展により、いま存在する職業の半分は無くなると言われます。AIが浸透しても、クリエイティブな仕事や人との関わりを必要とする職業は残る意見もありますが、確かではありません。たとえば、学校の先生は生徒との関わりが必要な仕事ですが、AIを搭載したバーチャルヒューマン先生が生徒を教える時代は来ないのとは言えません。いずれにせよ、多くの仕事に必要なスキルはAIが効率化して担う未来になるでしょう。

コロナはわたしたちの生活を大きく変えました。首都圏に住むわたしにとって通勤は長年の苦痛でした。在宅勤務なんて夢の世界だと思っていました。それがコロナによって一気にテレワークが進みました。オンライン会議、チャット、VPNに接続する持ち出しパソコンを駆使することで、在宅勤務に支障がないことが分かりました。いまはコロナもおさまっていますが、テレワークは続きます。もはや、電車で出勤する必要性はありません。

コロナ以前は、学生時代の友人と神宮やハマスタカープ戦をちょくちょく見に行ってました。それが全く観戦しなくなりました。コロナによる無観客・人数制限を撤廃したいまでも、プロ野球観戦に躊躇しています。飲み会も同じです。同僚との飲み会はもっぱらオンラインです。

外出時にマスクを外してもいい時期かもしれません。しかし、街ゆく人のほとんどがマスクをつけるのを見ると同調圧力を感じます。ニューノーマルと呼ばれる新たな日常はこれからもカタチを変えながら進んでいくのでしょう。

2月にロシアのウクライナへの攻撃が開始され、世界はこれまでにない緊張に包まれています。プーチン大統領は「ウクライナの占領は計画していない」とし、ウクライナの非武装化が目的だと発言しています。しかし、この発言をそのまま受け取っている人は多くありません。ウクライナを攻撃する真の目的は、プーチン大統領のあたまの中にしか分かりません。

当初はロシアとウクライナの軍事力の差からあっという間にウクライナはロシアに制圧されるとの意見が多かったはずです。しかし、戦闘から2ヵ月以上が経過したいまでも侵攻は続いています。この戦闘の終わりは見えません。アメリカを中心とする西側諸国は、武器をウクライナに大量に供与してロシアを弱体化させる政策をとっていますが、それで本当に国際平和は来るのでしょうか。

ロシアによるウクライナ侵攻の影響なのか、原油や小麦などの原材料高騰で日本はインフレが進んでいます。インフレ自体は悪いことではありませんが、サラリーマンの給与はあがらず、購買需要が停滞しているなかのインフレは歓迎できません。政治はこの「悪いインフレ」の状況をどう打開するのでしょうか。決定的な対策は見いだせていないように見えます。

いまは、あらゆるものを取り巻く環境が複雑さを増し、将来の予測が困難な状態です。これを「VUCA(ブーカ)時代」と呼ぶそうです。

  • V(Volatility:変動性)
  • U(Uncertainty:不確実性)
  • C(Complexity:複雑性)
  • A(Ambiguity:曖昧性)

ひとことでいえば、予測が困難とは、ハイリスクということです。いままで常識だったのは常識ではありません。あらゆることでリスクが大きすぎて、政治家も学者も経営者も課題に対する明確なソリューションを提示することができません。

なにかとハイリスクな世の中でも、わたしたちはビジネスを継続しなければなりません。想定されるリスクは管理する必要があります。

リスクマネジメントの王道は、組織としてPDCAサイクルを回すことです。トップダウンによる目標の設定と計画立案を行い、短期的、中長期的なタスクに振り分け、現場はそれを実行します。組織は定期的に実行結果を評価し、改善プランをたてる方法です。

トップがリスクマネジメントを遂行できれば理想です。しかし、これはトップの明確なビジョンが必要です。しかし、残念ながら「VUCA(ブーカ)時代」トップはビジョンを提示できません。結果が見えないなかで、リスクに手をつけるよりも、保留することで現状維持ができればいいと考えるでしょう。

ここで、ないものねだりをしても仕方ありません。

現場主導による小さな改善を実施していくのがいいと思います。小さな改善を積み重ねるとともに、現場と現場で情報共有をはかります(見える化の推進です)。そして、現場の改善を組織全体への最適化というシナリオをボトムアップで提言します。トップは現場の声をくみ取る形で、計画立案と改善に向けた予算化を行います。

この方法は、オペレーショナル・エクセレンスと呼ばれます。卓越した現場力により組織が競争の優位性を保つ状態を目指す考え方です。

ふたつのリスクマネジメント方法