ジャミングの原理は使用している機器が発信している周波数の電磁波と同じ周波数の電磁波を強力に発信して、使いたい機器の通信を無力化することです。AmazonなどのECサイトではジャミング装置を販売していますが、ジャミング装置を勝手に使うことは法的に問題があります。
通信抑止装置の無線局免許を受けるためには、使用場所がライブを行うコンサートホール等であること。また、資格要件を満たす無線従事者を配置すること等、一定の要件を満たすことが必要です。なお、これら通信抑止装置を無線局の免許を受けずに設置し、運用した場合には、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処せられる場合があります。(電波法110条第1項)~総務省|関東総合通信局|携帯電話等の通信抑止装置(ジャマー等)について
周波数というとわたしはラジオを連想します。アナログ式のラジオで周波数を変えながら、アンテナが音声をキャッチしたときのわくわく感はいいものでした。中学や高校の頃は、中島みゆきやタモリのオールナイトニッポンを聞くのが楽しみだったので、その時間になると1242kHzに周波数をあわせました。そしてこの曲が流れると胸が躍りました。
周波数とは1秒間に繰り返す波の数のことを言います。単位はHz(ヘルツ)です。下図のように1秒間に3回波が繰り返すと周波数は3Hz、2回なら2Hzです。
周波数は物理の電磁気分野で使われる言葉です。同じ物理でも力学では振動数と呼ぶのが一般的です。周波数も振動数も同じ意味なので、あえて使い分けをせずなじみ深い、周波数で統一したらいいのに・・・と思います。
いまはラジオよりも、Wi-Fi(無線LAN)の方が周波数となじみがあります。
わたしが家庭で使っているWi-Fiは、AとGのふたつがあり、インターネットにアクセスする際は、このどちらかに接続します。ここでAは5GHz(ギガヘルツ)を示しています。Gは2.4GHz(ギガヘルツ)を示しています。1G(ギガ)は109です。なぜ、それぞれの周波数をAとGと呼ぶかは分かりません。もっと、分かりやすく5GHz、2.4GHzと表示してくれればいいのに・・・と思います。
ネットワーク機器にAとGが表示が表示された場合、躊躇なくAを選びます。Aの方が速度も速く、通信も安定しているからです。周波数が高くなると、一度に送ることができるデータ量が大きくなるので、理論上、通信速度は速くなります。
わが家のパソコンで、AとGのインターネットの通信速度を試したところ、以下の結果でした。測定するたびに数値は変わるので、これは平均値です。この結果を見る限り、アップロード速度は誤差で、ダウンロード速度はAが明らかに優れていました。インターネットを使用する際は、圧倒的にダウンロードを利用するので、アップロード速度はあまり気にしません。なお、Wi-Fiルータの設置場所と、測定したパソコンまでには2枚の壁を隔てています。Aは、障害物があると弱まりやすい特徴があるので、2枚の壁はAの速度にとっては不利な条件かもしれません。
周波数 | ダウンロード | アップロード |
---|---|---|
A(5GHz) | 104.16 Mbps | 10.14 Mbps |
G(2.4GHz) | 56.34 Mbps | 10.05 Mbps |
また、A(5GHz)は、Wi-Fi専用の電磁波なのですが、G(2.4GHz)は、Wi-Fiだけでなく、電子レンジやBluetoothでも使われています。そのため、お互いの電磁波が干渉し、速度低下につながるとされます。これも試してみました。Gで速度測定をする機器の横に、スマホのBluetoothをオンにして置いてみて、干渉した状態で速度を計測しました。平均値で比較するとアップロードは誤差で、ダウンロードは有意差があるように思いました。
周波数 | ダウンロード | アップロード |
---|---|---|
G(干渉なし) | 56.34 Mbps | 10.05 Mbps |
G(干渉あり) | 45.33 Mbps | 10.09 Mbps |
AはGよりも明らかに優れているのですが、Wi-Fiに接続する機器によってはAがつながらないものもあります。わが家のプリンターは古いので、Gしか対応ができません。