叡智の三猿

〜森羅万象を情報セキュリティで捉える

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パパの歌

テレワークは、都会に努めるサラリーマンが直面していた通勤地獄からの解放を促しました。また、今日のような台風が接近している状況では早々に出勤を取りやめ、テレワークに切り替えた会社も多いと思います。

リアルで顔が見えないことから、同僚とのコミュニケーションがとりずらく、仕事をしにくい面はあっても、テレワークは不可逆的に社会に定着するでしょう。

わたし自身、テレワークから、早く元に戻りたいとは思いません。ただ、難点はオンとオフの切り替えです。特にいまの日中は東京オリンピックのライブが流れているので、大坂なおみの3回戦(残念ながら敗退したようです)、混合ダブルスで歴史的快挙を遂げた、伊藤美誠の卓球個人戦・・・たくさんの誘惑との戦いです。

さて、忌野清志郎さんの「パパの歌」(作詞は糸井重里さん)から歌詞を引用します。

家のなかでは トドみたいでさ


ゴロゴロしてて あくびして
時々ブーっとやらかして
新聞みながら ビールのむ
だけどよ

昼間のパパは ちょっとちがう

昼間のパパは 光ってる
昼間のパパは いい汗かいてる
昼間のパパは 男だぜ
~「パパの歌(作曲:忌野清志郎・作詞:糸井重里)」


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この歌はオンとオフのパパの生態の違いを面白く描いている作品です。

テレワークだと、仕事をしながら、ちょっとひとやすみしたければ、ソファにトドのように寝っ転がって、あくびします。仕事中でもオンラインミーティング中でなければ、気兼ねなく、ブーっとやらかします。

もう昼間のパパも、家のなかのパパも大した違いがありません。

オンオフの切り替えに失敗すると、好きなことをしていても、それを心から楽しめないと感じます。ネットフリックスを観ながらも、仕事のことをダラダラと引きずってしまい、集中を欠きます。集中を欠くと、思わぬミスの発生につながり兼ねません。

ハインリッヒの法則

  • 1件の重大な事故の背景には、29件の小さな事故があり、300件のヒヤリハットがある。

ハインリッヒの法則
職場で「ヒヤリハット報告書」を書いたことがある人もいると思います。

ミスを防ぎ、仕事を効率的に進めるうえでも、オンとオフの切り替えは重要です。

テレワークにおいて、作業空間を分けることが基本だと思います。

最低限、仕事をする部屋とくつろぐ為のリビングは分けることが必要です。ワンルームであれば、くつろぐ為のソファ・テレビ・ベッドと、仕事机は視界に入る面が180度変わるような家具の配置をすると、気分の切り替えができます。また、気分転換には外のワークスペースや、カフェで仕事をするのもいい方法です。外で仕事をする場合の課題はセキュリティ対策です。感染対策から他人との距離感は注意するべきですが、周囲に人がいると「見られる意識」が強くなるので、オフからオンへの切り替えができます。

いまは街中でも公衆無線LANが使える場所が増えたので、便利になりました。ただ、無線LANを使うことによる情報漏洩の危険があることは認識しておくべきです。WiFiに接続する際、接続が可能なSSID(無線LANにおけるアクセスポイントの識別名)が表示されますが、鍵マークの無いSSIDもあります。これは無線が暗号化されていないことを示します(下図)。

SSIDの鍵マーク

無線が暗号化されていないということは、盗聴が簡単にできることを意味します。

但し、現在のWebサイトは常時TLS化の波により、URLに鍵マークがあるサイトがほとんどです(下図)。これは、パソコンからWebサイトに至るまでの通信全体が暗号化されていることになります。ですので、ホームページを参照するだけであれば、あまり問題にはならないです。

httpsによる暗号化

Webを使って機密情報のやり取りをする場合は、暗号化された無線にアクセスをするようにしましょう。