妻がいま、いちばん夢中になっている俳優はチャ・ウヌさんです。その笑顔が母性本能をくすぐると言っています。
ウヌの新作ドラマは「女神降臨」です。Mネットで放映されている(残念ながら我が家では見れない)のですが、このドラマにあわせて雑誌にインタビュー記事が掲載されていました。
妻はそれをわたしに読んで聞かせました。
母が作ってくれたものがどれも本当においしくて、母がこれほど料理上手だってことを改めて感じました。もちろん前から上手だったのですが、タイ料理までできるとは知らなかったんです。プーパッポンカリーとパッタイを作ってくれて、すごくおいしかったです!家族が集まる時に決まって食べるカルビとチャプチェもありました。おいしいものを食べて、家族でおしゃべりして、まさに癒しの時間でした。
~もっと知りたい!韓国TVドラマvol.102より
わたしは妻の言葉を聞きながら、それを冷静に聞き流し、こんな言葉を返しました。
雑誌の広告インタビューなんだから、耳障りがいい風に言うでしょ。実際の性格はわかんないよ。
妻は途端に不機嫌になりました。次のように返しました。あなたはチャ・ウヌさまの何を知っているの??何も知らないくせに、知ったような言い方はやめてよ。
この会話を掘り下げたら、あまり良いことはないと思い、わたしは早々に引き下がりました・・・。Netflixの利用者が顔天才と呼ばれるウヌを見るのであれば、おすすめは「私のIDはカンナム美人」です。また、Netflixで配信されている韓国のバラエティー番組「知っているお兄さん」137回は「私のIDはカンナム美人」に出演したイム・スヒャンとチャ・ウヌが、ゲスト出演しています。ドラマとは一味違った、ウヌのユーモラスな一面を見ることができます。
また、ファンの方ならご存知かと思いますが、6月4日にチャ・ウヌの単独オンラインファンミーティングが開催されます。もちろん、妻はチケットを買っています。気になる方は下のサイトを見てみてください。
news.kstyle.com
閑話休題(それはさておき)
ところで、事業者と消費者のトラブルは、むかしもいまも後を絶ちません。そのトラブルの原因となるのが「広告」だと思います。「広告」は消費者が商品やサービスを選択する際に、重要な情報です。「広告」を見ることによって消費者は、商品やサービスの情報を入手します。類似する商品がいくつもあれば「広告」を比較検討することもあります。
そして「広告」の本質は、事業者が発信したい情報を掲載することです。はじめに紹介したウヌのインタビュー記事は、ドラマのPRを兼ねています。当たり前のことですが、ドラマに出演する俳優陣は好感度が高い方がいいに決まっています。「広告」は、商品やサービスの魅力・良さを最大限に引き上げる役割を果たしています。
事業者と消費者では商品やサービスに関する情報に格差があります。普通の消費者は、事業者から発信された情報を信じるしかありません。しかし、その情報は事業者が発信したい情報です。発信したくない情報は消費者は見えません。
情報セキュリティの3要素のひとつに「情報の完全性を維持する」というのがあります。「広告」はそもそも「情報の完全性」を確保するものではありません。完全な情報は、事業者の内側にあり、そのなかから、消費者に見せたい情報を抜き出したのが「広告」です。
最近の広告で「完全性」を損なっていることを実感したのは、復興省が東京電力福島第一原発の処理水に含まれる放射性物質トリチウムの安全性をPRする目的で作成したチラシです。このチラシには、トリチウムが「ゆるキャラ」のようなかわいらしいデザインのキャラクターで登場していました(注:現在は置き換わっています)。
www.tokyo-np.co.jp
このチラシや動画を見ると、緑色のキャラクターをした、トリチウムが人の体内に取り込まれています。ただ、それが何の危険性もない、むしろ身体に良いのではないか!?と思わせるような描き方をされています。人は色を見ると、イメージを浮かべます。これを「色の連想」と呼ぶのですが、そのなかで緑色は「自然環境に配慮した優しいイメージ」になるとされています。若々しく、さわやかで、安全かつ平和な色が緑の持つイメージです。
安全安心科学アカデミーのホームページには以下の記載があります。体内に取り込まれたトリチウムは決して安全でないことが読み取れます。
からだの外にトリチウムがあってもそこから出てくるベータ線が、人体の内部にまで達して、悪影響を与えることはない。しかし、からだの中にトリチウムが取り込まれると話は別である。トリチウムベータ線のエネルギーが小さく、人体組織の中でわずかしか飛ばないということは、事実上トリチウムベータ線のエネルギーがすべてからだの中で、人体の細胞に与えられるということを意味する。人体に放出されたベータ線のエネルギーは、細胞内の水を分解し、ラジカルと呼ばれる、きわめて化学的に反応性が高く、DNAなどの大切な生物活性物質にキズをつけるものを作り出す。
~安全安心科学アカデミーのホームページより
「広告」のパワーで、消費者が満足する商品やサービスを手にすることが出来れば、それは良薬です。しかし、情報の少ない消費者をだますような「広告」は毒薬です。「広告」を鵜呑みにするのではなく、疑う姿勢が必要だと思います。