都筑まもる君と歴史博物館
わたしが住む横浜市の都筑区には、むかしから巨大なゴリラがいます。
その名を「都筑まもる君」といいます。
「都筑まもる君」は、横浜市営地下鉄のセンター北駅そばにある「横浜市歴史博物館」の交差点で会うことができます。手前の信号機と比較すれば、まもる君の大きさが分かると思います。
昼間、やや遠くから見る「都筑まもる君」は、朴訥としてかわいらしい印象もあります。そのあたりが地元で親しまれている理由なのでしょう。
しかし、夜間にライトアップされた「都筑まもる君」は、かなり凶暴な一面を見せます。
怖くありませんか!?
因みに「都筑まもる君」の向かいにある「横浜市歴史博物館」は、土器、青銅器やジオラマを時代別に配した常設展が見どころ満載です。博物館に隣接する「大塚・歳勝土遺跡公園」は、弥生時代の住居や高床式倉庫が点在し、古代の生活体験をしている気分に浸ります。「都筑まもる君」を見にきたら立ち寄りたい場所です・・・というより、「横浜市歴史博物館」を見に来たら、ついでに「都筑まもる君」も見てあげてくださいが、正しい言いかたですね。
都筑まもる君の役割
「都筑まもる君」は、「絶対ダメ!スピードオーバー 飲酒運転」と書かれたタスキをかけていることからも分かる通り、都築警察署の交通安全のマスコットです。
わたしがこの町に引っ越しをしたとき「都筑まもる君」は、いまの場所にはありませんでした。いまの場所に移動したのは、2005年です。
「都筑まもる君」が鎮座する「横浜市歴史博物館」の交差点は、歴博通りという広い道路と、横浜生田線という狭い道路が交差しています。危険なのは狭い道路の方です。この道は第三京浜や新横浜へのアクセスがよく、道が狭い割に交通量が多いのです。歩道も余り整っていません。道沿いに幼稚園や小学校があります。わたしはこの道を散歩することも多いのですが、歩いて怖さを感じます。
「都筑まもる君」の任務は重要です。
運転者は無意識でスピードを出してしまうことがよくあります。単調な運転でマンネリ化した脳にスピードは快感をもたらします。そのとき、運転者は巨大ゴリラを発見することで、スピードオーバーを脳が認知します。それが運転を抑制し安全運転につながることを期待しているのです。
実際に「都筑まもる君」が与えられた任務をはたしているかは、分かりません。まもる君のあまりに巨大さに、運転手がビビッてしまい、ハンドル操作を誤る危険を感じないわけではありません。もちろん、地元民としては、そうならないことを願っています。
行動の抑制
安全を確保するという観点で、行動の抑制は重要です。脳が一点に集中すると、そこに先走ってしまい、必要な抑制が効かなくなることで危険度が増すのです。
そのためには、別な情報の認知により、抑制のメカニズムが働く必要があります。
そこで知られるのが「ストループ効果」です。
まずは、次の問題を解いてください。答えは声に出してみましょう。
とても簡単ですね。
あか、あお、みどり
では、次の問題を解いてください。答えは声に出してみましょう。みどり、あか、あお
これは、色から読み取る情報と、文字から読み取る情報が異なるため、判断する処理に時間がかかるためです。ストループ効果とは、意味の異なる刺激が同時に呈示されると、刺激に反応するまでに時間が多くかかる現象を指します。