叡智の三猿

〜森羅万象を情報セキュリティで捉える

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ドナドナ

癒しのフォークミュージック

長引く新型コロナ禍、緊急事態宣言・・・家に引きこもる生活を続けていると、フォークのメロディに癒されます。もともと、フォークは好きですが、昨年からYouTubeでフォークを聴くのが日課になりました。

生きることはかなしいよ、生きることはさわぎだよ、できることはしなきゃならないことなのさ、しなきゃならないことをするんだよ
〜ボブ・ディラン「雨のバケツ」より

この不確実な時代に生きていくことは大変なことです。フォークソングは生きる難しさを認めつつ、そこから希望を見出そうとする人間らしさが魅力だと思います。

昨年、TicTokをきっかけとして流行った瑛人の「香水」は語りかけるようなフォーク調が脳裏に残ります。社会全体の引きこもり生活はこの曲がヒットした要因のひとつに思えます。
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ところで、わたしの世代では小学校のとき、音楽の授業でほとんどの人が「ドナドナ」を習いました。しかし、息子はこの曲を知らないのです。このせつなく、情緒溢れるフォークの名曲を習わないのはとても残念なことだと思います。

ある晴れた、昼さがり、いちばへ続く道、荷馬車が、ゴトゴト、子牛を乗せてゆく。かわいい子牛、売られて行くよ。悲しそうなひとみで、見ているよ。
ドナ ドナ ドナ ドナ 子牛を乗せて。
ドナ ドナ ドナ ドナ 荷馬車がゆれる。
〜ドナドナ(安井かずみの作詞による)

この名曲はアメリカのフォークの女王である、ジョーン・バエズにより大ヒットしました。ジョーン・バエズは1960年代にアメリカの公民権運動と深く関わり、フォークリバイバルの最前線に現れました。ボブ・ディランの存在を世間に知らせるきっかけを作ったのも紹介するのもジョーン・バエズです。


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しかし、残念ながらこの時代から60年が経過したいまも、黒人への差別は無くなっていません。

特に2020年は、ジョージ・フロイドさんの死をきっかけにしたー

Black Lives Matter.
(黒人の命は大切)
の運動が激しく、巨大なアメリカという国のなかで分断が生まれています。

ジョーン・バエズはいまもメッセージを発信し続けています。
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職場の差別と不正のトライアングル

差別は黒人に対してだけではありません。

日本のいたるところにも差別が転がっています。そして、日本の職場は「協調性=大多数に合わせる」ことが当たり前とされています。それによって、少数派のビジネスマンは差別されます。障害者、LGBT、外国人労働者、非正規労働者、育休を取る男性、子育てしてる女性・・・などです。

テレワークが浸透していない職場では、いまの社会状況下においても、テレワークを積極的にする社員に対する差別があるかもしれません。或いは、1都3県の緊急事態宣言に於いては、夜8時以降も営業せざるをえない店に対する差別がおきるかもしれません。

少数派に対する蔓延した差別があることは、情報セキュリティリスクを考える上でも深刻な課題だと思います。

セキュリティ対策というと、多くの人は「ファイアウォール」を設置して、外部からの不正アクセスを防ぐことを連想すると思います。しかし、組織内部の不正行為による情報漏洩も多くあります。

「不正のトライアングル」という犯罪理論があります。これは米国の犯罪研究者であるドナルド・クレッシーの提唱によるものです。

この理論によると、不正が行われる条件は「機会」「動機」「正当化」の3つの要因がそろった時に発生するとされます。裏を返せば、3つのうち、ひとつでも揃わなければ不正は発生しないことでもあります。

  • 機会:不正が発生する可能性のある状況です。アクセス制御が不適切であったり、機密書類を入れたロッカーに鍵をかけ忘れるなどが該当します。
  • 動機:プレッシャーとの関係が深く、不正を犯す必要性を指します。多額の借金を抱え、機密情報を盗んで、金に変えようとするなど、外的要因が該当します。
  • 正当化:不正行為をを正当化する志向性を指します。不当な差別を受けるなど、組織内でのハラスメントや内部統制が機能していない状況が該当します。
不正のトライアングル

組織内部にいる人に対して、犯罪の機会を完全に与えないようにすることは、ほぼ不可能だと思います。動機は外的要因ですので、これも組織として与えないようにするのは困難です。

不正行為に対する正当化の理由を作らないことこそ、組織として率先して取り組むべきセキュリティ対策です。

不当な差別や誹謗・中傷は無くしていかなければなりません。