計画に根回しは必要か?
プロジェクトを成功に導くためには、根回しは必要なのでしょうか⁉️
前回のブログ(ホワイトカラーの生産性)では根回しをしなかったことで関係者からの協力を得られなかったことを書きました。
www.three-wise-monkeys.com
プロジェクトにおいて根回しは無いことが理想だと思います。
根回しのデメリットとして真っ先に思いつくのはー
- 根回しをすると、意思決定までの時間がかかってしまう。
- 根回しをするために余分な労力がかかってしまう。
ということでしょう。
実際に根回しをするには、日頃から社内のネットワークを広げておく必要があります。それにより、自分の味方につく人が増えます。そのためには、仕事の延長のような酒🍶を飲んだり、ゴルフ🏌️♂️をしたりする人もいるでしょう。
根回しを考慮した上で、プロジェクトのWBS(作業計画)を作るのは厄介なことです。もし、わたしがプロジェクトオーナーであればー
なぜ、こんなにひとつの仕事に時間がかかるのか⁉️もっと、効率よく出来ないのか❓
と、突っ込みを入れたくなると思います。WBS(Work Breakdown Structure)とは
プロジェクトの目標達成に必要なタスクをトップダウンで分解し、階層構造で表した図です。WBSを作成することで、プロジェクトに必要なタスクが網羅的に洗い出され、スコープが明確になります。
- プロジェクトをタスクに分解し階層構造にする。
- 各タスクに必要な成果物を定義する。
- 各タスクの前後関係を明記する。
- 各タスクのスケジュール、担当者、工数を割り当てる。
- 予定と実績の進捗を管理する。
しかし、現実のプロジェクトでは根回しを怠ったがために失敗するケースがよくあります。
プロジェクトを成功させるには、理念を示し、メンバーが思いを共有することです。その為には、メンバーの本音を引き出しプロジェクトの空気を変える必要があります。
その為には、必要となる根回しは実施するように計画をたてるべきでしょう。その為には、プロジェクトのオーナーに対して説得力のある提案をする必要があります。
ピラミッドストラクチャー
ピラミッドストラクチャーというロジカルシンキングの手法を使って、プロジェクトにおける根回しをする必要性を書いてみました。プロジェクトの題材は前回のブログで取り上げた「社内イントラネット構築プロジェクト」です。
ピラミッドストラクチャーは結論と根拠を構造的に表現するロジカルシンキングのツールです。ピラミッドストラクチャーを活用することで、自分が伝えたい結論とその根拠を論理的に展開することが出来ます。
ピラミッドストラクチャーは、目的を捉え、結論の仮説を立てます。「社内イントラネット構築プロジェクト」の題材では「部門を超えた情報共有をイントラネットで提供するプロジェクトを成功に導くには、関係者に根回しをするべきか」という目的ですので、結論は「根回しをするべきである」か「根回しは必要ない」のどちらかです。
その上で目的に対して納得のいく結論になるべく根拠を考えます。
根拠を考えるにあたり、切り口を変えるのがポイントです。同じ切り口にすると、似たような根拠、網羅性に欠けた根拠になりやすいからです。
「社内イントラネット構築プロジェクト」では次の3つを根拠としてあげています。
- イントラネット基盤をスムーズに立ち上げることができる
- 部門で仕事が完結するので、部門を超えた情報共有を行う必然性がない
- オープン(会議)な場でのコミニュケーションを嫌がる社員が多い
1はシステムを構築する立場で書いた切り口です。2はシステムの利用者の立場で書いた切り口です。3は会社の文化を切り口としています。
そして根拠の原因となる情報を洗い出し、まとめます。まとめた情報から根拠との整合性を検証し、結論を導きます。なぜ❓(Why)なぜ❓(Why)でブレークダウンし、何を❓(What)何を❓(What)で積み上げ、全体の整合性を合わせるのがピラミッドストラクチャーの特徴です。
最後に全体の論理構造を検証します。
- 結論は目的の答えか❓
- 結論の根拠はおかしくないか❓
- 根拠に対する情報はおかしくないか❓
ピラミッドストラクチャーは、説得力のある事業やプロジェクトを企画・提案する際に有効なツールだと思います。