叡智の三猿

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赤ヘルから色の科学と連想

赤は燃える色だ

色を見ると、わたし達はそこからさまざまな連想をします。それはあらゆる人種を超えて共通的な連想をするものもあれば、特定の社会や文化により個別的な連想をするものもあります。

そして色により感情に影響し行動に変化をもたらします。

わたしは生まれつき、広島カープのファンです

今のカープは赤ヘルと呼ばれますが、むかしのカープは青いヘルメットでした。万年最下位、セ・リーグのお荷物と呼ばれた昭和40年代のカープ。かってのカープ選手は気持ちも萎縮していたのでしょう。広島市民球場でジャイアンツの選手とカープの選手がランニングで交差すると、カープの選手はジャイアンツの選手の邪魔にならないよう、そっとコースを譲ったと言われます。

そんな選手の意識を変えたのが昭和50年に監督に就任したジョー・ルーツです。ルーツは赤い帽子を被って現れ「赤は燃える色だ、闘志を全面に出してプレーしろ。」と、意識改革を迫ったのです。

赤の熱く情熱的なイメージが、選手に与えた影響は計りしれなかったと思います。その年、カープは悲願の初優勝を果たしました。
youtu.be
ただ、今シーズンは真っ赤な情熱を前面に出すような試合が少なく、カープファンとしては、堂林が成長したことと、ルーキー森下の活躍以外に楽しみが見出せないのが残念です・・・。

白と黒

色の連想の効果は絶大です。

白と黒は対比されることが多いのですが、それを善と悪のイメージで捉えるケースが多々あります。それは誤った対比の仕方だと思います。前回のブログで書いたことですが、通信を許可するIPアドレスのリストを「ホワイトリスト」と呼び、通信を拒否するITアドレスのリストを「ブラックリスト」と呼ぶのは、望ましくない言葉の使い方だと思います。

  • ホワイトリストは、allowlist(許可リスト)
  • ブラックリストは、denylist(拒否リスト)

と表現を改めるべきでしょう。

色からくる誤った連想は変えていかなければ、黒人への差別意識は永遠になくならないと思います。

色の科学

そもそも色というのは、色という物質があるわけではありません。色は光(正確には可視光という電磁波の一種)です。わたし達が色を見るのに必要な要素は、光と物と眼です。物に色がついているのではありません。物に反射した光をわたし達は眼で認識しています。

この光と物と眼を「色知覚の3要素」と呼びます。

色知覚の3要素

物に光をあてると、光は反射されるか吸収されます。またステンドグラス等、物によって(透過物体と呼びます)は光が透過する場合もあります。

物へ入射した光は、物体を構成する物質(原子・分子)との相互作用により「反射」「吸収」「透過」という3つの行先に分かれます。これらの間には「エネルギー保存の法則」が成り立ちます。

物の色は光の反射、吸収もしくは透過によって決まります。

たとえばりんごが赤く見えるのは、りんごに当たった光のなかで、赤い光が反射してそれ以外が吸収されることで、赤い光が眼に入って来るからです。

りんごが赤く見える理由

ステンドグラスのような透過物体の場合は、透過した光をわたし達は見ています。

透過した光

そして、白はほとんどの光を反射するとそのように見え、黒はほとんどの光を吸収するとそのように見えます。

白と黒

このように白と黒を色の科学で見ると、白は光が反射した結果であり、黒は光が吸収された結果であることから、両者は真逆であることが分かります。

しかし、それは繰り返しとなってしまうのですが、善と悪の対比であってはいけないと思います。囲碁やリバーシの如く、対等な役割を持った石のような対比であるべきだと思います。

リバーシの対局